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もう一湯いっとく?

 単に温泉といっても色々な泉質があり、以下のように含有物、pH度、浸透圧、源泉温度などにより分類・区別されています。

 ナトリウム・カルシウム、塩化物泉 (弱アルカリ性・低張性・高温泉) 

 ここではそんな温泉の泉質について、触れてみたいと思います。

 ※作成に当たっては、福井の温泉 Nose&Naoto を参考引用しました。


■ 含有成分による分類
泉質名 旧泉質名
ナトリウム-塩化物泉 食塩泉
ナトリウム-炭酸水素塩泉 重曹泉
鉄泉 鉄泉
アルミニウム-硫酸塩泉 明礬泉
単純温泉 単純温泉
単純二酸化炭素泉 単純炭酸泉
カルシウム(マグネシウム)-炭酸水素塩泉 重炭酸土類泉
硫酸塩泉 硫酸塩泉
硫黄泉 硫黄泉
酸性泉 酸性泉
放射能泉 放射能泉

 主として以上の計11種類に分類されています。

 往年の11PM秘湯巡りうさぎちゃんの温泉紹介に胸躍らせていた管理人にとっては、右側の旧泉質名の方が馴染み深いですが、昭和53年に鉱泉分析指針が改訂され,現在の泉質名に改められました。
 また上記の主要泉質は主成分や副成分などを組み合わせてさらに 細かく分類されていて,その数は80種を超えています。 (含塩化土類食塩泉含食塩芒硝重曹泉など)


■ 水素イオン濃度(pH)による分類
酸性泉 pH3未満
弱酸性泉 pH3〜6
中性泉 pH6〜7.5
弱アルカリ性泉 pH7.5〜8.5
アルカリ性泉 pH8.5以上
 pH度が低いほど酸性に近づき、入浴時にヒリヒリする感じがし、pH度が高いほどアルカリ性に近づき、皮脂を分解しお肌をスベスベにする。


■ 溶融成分濃度(浸透圧)による分類
低張性泉 人体の細胞液に対して低い浸透圧
等張性泉 人体の細胞液に対してほぼ等しい浸透圧
高張性泉 人体の細胞液に対して高い浸透圧
 高張性泉の方が浸透圧が高いため、温泉成分が身体にしみ込み易い。


■ 源泉温度による分類(湧出口)
冷鉱泉 25℃未満
低温泉 25℃〜34℃
温泉 34℃〜42℃
高温泉 42℃以上
 温泉法では、湧出口での源泉温度が25℃以上か、特定の成分が一定量以上含まれているもの温泉と定義しており、25℃未満のものは(冷)鉱泉と呼ばれる。



■ 源泉の利用方法

 本来源泉100%をそのまま使用することが望ましいのですが、福井県内の温泉は近年掘削したものが多く、温度が低い温泉もあるため、循環ろ過加温されているものが多い。
 また公共施設としての温泉施設の場合、レジオネラ菌の繁殖を防ぐため、消毒されているもの多く、残念なことですが、100%源泉掛け流しの温泉はほんの一握りしかありません。

加水 源泉以外の水道水や河川水,地下水を加える。

・源泉の温度が浴用には高すぎる場合,温度を下げるために行う。
湯量不足を補うために行う。
・循環式浴槽の場合,浴槽内の湯が少なくなることを防ぐために行う。
ろ過 源泉水や浴槽の湯に含まれるゴミなどを取り除く。

循環式浴槽の場合は必ず専用の装置で濾過を行う。
循環 浴槽の湯を再利用する。

・湯量不足を補うため,湧出量に比べて浴槽が大きい場合に行う。
・掘削した温泉の場合,後に湧出量が少なくなることを見越して行う。
消毒 殺菌のために,塩素系薬剤を加える。

循環式浴槽では必須
・近年はレジオネラ菌の増殖を防ぐために投入量が多くなる傾向。
・紫外線やオゾンを使う方法もある。
加温 加熱して温度を上げる

・源泉の温度が低い場合(高温泉以外)に行う。
・浴槽内の温度を一定に保つために行う。(特に循環式浴槽)
・源泉の温度が高い場合でも,掘削した温泉の場合,後に温度が下がることを見越して加温装置を設けておくことがある。

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