テラめし倶楽部

 ■番外編10 観戦者 Counter
 「黄福定食&黄福のオムレツ」 2010.5.6・対戦
 食堂かめっち。(岡山県美咲町) 500円
黄福定食(300円)
美咲町中央運動公園の一画にある。 土日は行列ができるほど人気のお店。
 今日は休暇最終日。鳥取市の柳茶屋キャンプ場を後にし、岡山方面に向かう。
 ダボジー(ZZ-R1100)の前タイヤがかなり危うい状況で、早く交換しなければならないのだが、道中の美咲町でチョッと寄り道。

 向かったのは美咲町中央運動公園。園内の一画にお目当てのお店がある。
 お店の名前は、食堂かめっち。
 全国でも珍しいたまごかけごはんのお店として有名らしい。

 実はこのお店のことを知ったのは数日前。中国・四国ツーリングをされている新田義貞とも2殿のブログで情報を入手。是非寄ってみようと計画に繰り入れたのだ。
 とも2殿が訪れられたのは私より4日前の5月2日。GWの真っ最中ということもあり、9時前に訪れたのにもかかわらず、既に行列ができていたそうで、開店時には85人待ちという異様な状況だったそうだ。
 そんなGWも昨日で終了し、大半の方は今日から仕事復帰。という訳で私が訪れた時には、11時近くだったにもかかわらず、店の前に行列はおろか、人影が全くなし。たった数日で、こうも状況が変わるんだ。

この日は行列はおろか、人影もなかった。美咲町出身の偉人、岸田吟香。”たまごかけごはん”を日本に広めたとされる。

 入口の暖簾には、


郷土の偉人「岸田吟香」が広めた
たまごかけごはんの店


 とある。岸田吟香って誰?

 お店のHPによると、美咲町出身で明治時代に活躍した新聞記者で、東京日日新聞(毎日新聞の前身)の創刊に携わったり、日本初の従軍記者、実業家、教育家としても有名らしいが、”麗子立像”などで有名な画家岸田劉生の父親といった方が分かりやすいかも。
 この岸田吟香がこよなく愛したのが、たまごかけごはん。なんでも旅館の用意した朝飯には手をつけず、温かいご飯に持参した鶏卵を割り入れ、焼塩と蕃椒で味付けして食したと言われ、これがのちに日本各地に広まったとされる。

 店内に入ると先客は僅かに1人。窓際のカウンター席に案内される。早速メニューを拝見。

お品書き。メニューは全部4つ。

おしながき
 
 黄福定食 三百円
 (ご飯・卵・味噌汁・つけもの)
 黄福のオムレツ 二百円
 (黄ニラ入りのふんわりオムレツ。食べると幸せな気持ちになれます。)
 黄福とじ 二百円
 (美咲町特産物を優しく包んだたまごとじ。美咲の”いいとこ”とじです。)
 黄福巻き 二百円
 (甘くてやわらかいだし巻きたまご。幸福を掴める一品です。)
 

 メニューは僅かに4つ。メインの黄福定食(ご飯・卵・味噌汁・つけもの)に、サイドメニューとして黄福のオムレツ黄福とじ黄福巻きの3品。しかも黄福定食は300円、サイドメニューは200円という涙モノの低料金である。
 全部注文という荒技も考えたが、無難に黄福定食黄福のオムレツをオーダー。そんなんで足りるの?という声が聞こえてきそうだが、それは後ほど分かります(笑)

 このたまごかけごはんが美咲町の新名物になったのは、町内に西日本最大級の養鶏場があり、その新鮮な卵を使って町おこしを始めたことが始まり。地元のおばちゃんたちがお店を運営しているようだ。
 またメニューを見てお気付きだろうが、幸福でなく黄福となっている。これは卵の黄身の黄色と幸福をかけて作った造語だそうだ。

 注文から1分。もう黄福定食が運ばれてきた。早っ! まぁご飯や味噌汁をよそうだけだから、当たり前なのだが。

黄福定食(300円)

 トレイには大きめの茶碗に盛られたご飯味噌汁、つけものと生卵。この淡いピンク色のお茶碗は、桜湖焼という美咲町特産の焼物。
 町内の山土や田土を練り上げ、美咲町の町木でもある桜の木の灰を釉薬として焼き上げたものだそうだ。

 黄福のオムレツは焼く手間があるので、少し遅れるとのこと。一緒に写真を撮ろうとしたが、朝から何も食べていないので、もうお腹がガマンできな〜い!いただき・・・ チョッと待った!

 美咲流のたまごかけごはんには、おいしい食べ方の指南があるのだ。

メニューの裏には、美咲流”たまごかけごはん”のおいしい食べ方の指南が書かれている。

美咲流 ”たまごかけごはん” おいしい食べ方
 
生たまごを専用の器に割り、よくかきまぜる。
生たまごをといた器に、お好みのタレ
2〜3杯入れる。そしてほどよくかきまぜる。
どうぞ。ごはん、たまごのおかわりは自由です。 
 
※注意
 おいしいからといって、よくばっての食べすぎには注意しましょう。
 

 織田信長 (ふむふむ、でもコレって普通の食べ方じゃ?(笑))

 この黄福定食。300円という低価格で、なんとごはんおかわり自由。原価はそれほどかかっていないとはいえ、このシステムはとってもうれしい。さぁ何杯食べようか?(笑)

まずは器に生卵を割り入れる。専用のタレは、しそ、ねぎ、のりの3種類。
1杯目は”ねぎダレ”をチョイス。タレを入れて、しっかりかきまぜる。

 指南書どおり、まずは器に生卵を割り入れる。専用のタレは、しそねぎのりの3種類。ということは最低3杯は食べろということなんだよな?!(笑)
 1杯目は、ネギをチョイス。タレを入れてしっかりかきまぜて、ドバっとごはんの上にぶっかける。あとは混ぜながら、ひたすらかきこむのみ。

たまごかけごはん(1杯目)完成!

 う〜ん、幸せ!

 ごはんと卵だけのシンプルな料理だが、卵のコクとネギの香味が口の中に広がり、まさに日本に生まれて良かったと思う瞬間。
 ごはんは町内の名所でもある棚田で作られた棚田米を使っているそうで、噛むと甘みが増してくる。
 程なく黄福のオムレツも運ばれてきた。

黄福のオムレツ。このボリュームで200円って信じられます?

 長さ20cmはあろうかというジャンボなオムレツ。焦げ目や破れもなく、ふんわりと焼き上げられている。これが200円だなんて信じられます?

なかはトロトロの半熟。

 箸で割ってみると、中はトロトロの半熟状態。口に含むと、す〜っととろけていく感じ。まいう〜!おそらく卵3個は使っており、これだけでも充分のごちそうだ。

 5分で1杯目を平らげ、ごはんとたまごのお替りをお願いする。

2杯目は”のり味タレ”。なんかご飯が少なくなったんですが・・・(笑)

 2杯目は、のりタレをチョイス。なんかご飯が減った気がするんですが・・・(笑)
 のりタレはのりが溶け込んでいて、味的はたまごかけごはんに某社の”ごはん●●よ”を混ぜた感じ。

 2杯目は少なめ?だったせいか、2分で完食。再びお替りをお願いする。

3杯目は”しそ味タレ”。一段と減った感じがすのは、気のせい?

 3杯目は残ったしそタレ。一段と減った感じがするのは、多分気のせいかも(笑)
 紫蘇の酸味が効いたタレで、さっぱりした後味。これもあっという間に平らげる。

 3杯とオムレツを食べて終えて、一番好みだったタレはネギ
 もう1杯いこうかとも考えたが、あんまり食べ過ぎると、タイヤへの負担が増すかもしれないので、これぐらいしとくか・・・。もっとも、おばちゃんたちの無言の圧力も多少あったと思うが(爆)

 これだけ食べてもたったの500円。是非また訪れてみたいお店だ。

 

ボリューム ★★★★☆
★★★★★
インパクト ★☆☆☆☆
料金 ★★★★★
お店の印象 ★★★★★
テラめし度 66テラ
所要タイム 10分・KO勝ち
難易度 入門編

 詳しくはツーリングクラブ 2010春 山陰ツーリング でも紹介しています。

 お店DATA 
 「食堂かめっち。」

 岡山県久米郡美咲町原田2155 (美咲町中央運動公園内)
 0868-66-1118 (美咲町役場産業観光課)
 営業時間/9:00〜17:00
 定休日/年末年始
 駐車場/あり
 公式HP/ http://www.town.misaki.okayama.jp/kankou/tamago/
 地図
 ※営業時間・定休日は変更されている場合があります。
「食堂かめっち。」  住所/岡山県久米郡美咲町原田2155 電話/0868-66-1118 営業時間/9:00〜17:00 定休日/年末年始 駐車場/あり