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福井弁しゃべらナイト



 ☆第1回目:福井弁の基礎(1)

 記念すべき第1回目の講義は、福井弁の基礎(1)として福井弁の特徴を解説したい
と思います。


 まず福井弁の特徴としては、

 @ 語尾に長音、音の抑揚が見られる。

 例えば、他人に声を掛ける時などに使う、「あの〜」は、

 「標準語」では
平坦な音調で話すのが普通だが、

 「福井弁」では
と語尾の母音が長音化し、抑揚する。

 また標準語で「それで」を意味する「ほんで」

と同様に長音・抑揚する。



【コーヒーブレイク】

 これらの特徴はお経の読経の音階・音調に似ており、私が考えるには、福井県の歴史と大きく関係していると思われる。

 福井県は吉崎御坊(あわら市)や浄土真宗(一向宗)中興の祖蓮如上人とゆかりが深く、戦国時代には加賀の国とともに一時農民が支配する国になったこともあり、仏教が盛んな土地柄である。そのお題目「南無阿弥陀仏」を唱えるのに農民でも唱え易くするため、お経に唄の様に音階・音調をつけたと説教で聞いたことがある。

 このお経のリズムが話し言葉に移り、現在のようなイントネーションになったのではないだろうか?



 A 代名詞「そ」が「ほ」になる。

 対象・距離を表す代名詞「そ」が、福井弁では「ほ」になることが多い。

 例えば、

標準語 福井弁
「それ」 「ほれ」
「その」 「ほの」
「そこ」 「ほこ」
「それで」 「ほんで」
「そんな」 「ほんな」
「そ(う)したら」 「ほしたら」
「そう」 「ほや」
「そうそう」 「ほやほや」
「そうか」 「ほうか」
「そうかの」 「ほうけ(か)の」

 「ほやほや」は「新婚〜」のことではなく、「そうそう」という共感・同意を表し、相槌を打つ時
などに使う言葉です。


 今回の講義は以上です。しっかり復習しておきましょう。では次回をお楽しみに!


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