テラめし倶楽部 |
■バトル395 | 観戦者 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「ちょもらんまセット」 | 2010.1.23・対戦 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
そばの平甚(岐阜県郡上市) | 2,900円 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
と言っても、もう如月2月。2009年分のレポ作成を終え、ようやく2010年を迎えました(笑) 迎えた2010年。今冬は暖冬という某国営機関の予報もどこ拭く風。三が日から記録的な寒波が毎週襲来。自宅や仕事場でも除雪作業に追われる日々が続く。 このため新年を迎えてもテラめし行脚する気力や体力もしばらく失せていた。 そんなある日、4690(シロクマ)さんという方から、1件の情報が寄せられる。情報のお店は岐阜県の郡上八幡市にあるそばの平甚(ひらじん)。 ここの平甚焼きそばに、ちょもらんま(盛り)なるテラめしがあるらしい。ちょもらんまとは世界最高峰8,844mのエベレストの別名。その名を冠するのであれば、盛り具合もまずまずと予想される。 出発前にネットで詳細情報を確認。お店は郡上八幡の中心部にあり、実は以前ツーリングで何度か訪れた際に、気になっていたお店だということが判明。 また平甚焼きそばの他にも、ざるそばや牛丼などのちょもらんまシリーズもあるようだ。 平甚はお蕎麦が美味しいということで、旅行情報誌などにも度々取り上げられている超〜有名店。事実何度か前を通った際にも、いずれも店先に行列が出来ていた。オフシーズンで平日の訪問だとはいえ、お昼時は混雑が予想されそうなので、時間をずらして訪問することにした。 自宅からR158で郡上八幡を目指し、15時半にそばの平甚に到着。 町の中を長良川が流れ、古くから水の都とも呼ばれた郡上八幡。平甚の裏手には支流の吉田川が流れ、ここでは毎年夏に子供たちが度胸だめしとして、水面より12mの橋の上から川に飛び込む光景が見られ、郡上八幡の夏の風物詩にもなっている。 また平甚から歩いて1分もない場所に、日本名水100選の第1号に認定された宗祇水がある。名前の由来は、連歌の宗匠である宗祇(1421-1502)がこの泉のほとりに草庵を結び、この清水を愛用したとされる。 このほか至る所に清水や小川が存在し、水舟と呼ばれる段差のある水桶で貴重な水を有効利用。まさに水が生まれる街であり、水への愛着と畏敬の念がそこかしこに溢れている。 お店の横に駐車場があるが、6台分ほどしかないので、土日祝は厳しいかも。懸念していた行列もなく、すんなり入ることができた。 店内に入ると先客の姿は1組だけ。やっぱりこの時間帯だからかな?と思っていたら、平日は16時閉店だった。てっきり19時までだと思っており、危うく食べ損ねるところだった(汗) 店内は古民芸調の内装で、1階はテーブルと小上がり席を合わせて42席。奥の小上がり席は裏手を流れる吉田川にせり出していて、窓から川面が一望。空いているので小上がり席でも良かったのだが、バトルにはテーブル席の方が適しているので、すぐ横のテーブル席へ。 早速メニューを確認。すぐに情報の平甚焼きそば(900円)を発見。豚汁と焼きそば、それにご飯が付いたセットになっており、ご飯はお替り自由。元はスタッフのまかないだったようだ。 (う〜ん、焼きそばもいいけど、やっぱり・・・) 郡上の豊かで清らかな冷水を使い、丹精込めて作られた平甚の蕎麦。前からテラめしバトルじゃなくても、是非1度食べてみたいと思っていた。その蕎麦のちょもらんま盛りとあれば、やはりこれは外せない。
ちょもざるとちょも牛、2つ別々だと3,000円なので、100円オトクだが、テラめしとしては結構値が張る部類。また1人で完食した場合、郡上八幡サイダー(200円相当)1本が貰えるとのこと。う〜ん、悩んだ末、 「ちょもらんまセット下さい!」 『かなりの量がありますが、よろしいでしょうか・・・?』 「はい。お願いします。」 店員から注意が入るが、無事オーダーが通る。 ここで店員さんが注意するのも無理はない。ちょもざるはデフォの4人前。またちょも牛もデフォの3人前あるとのこと。同じセットメニューのざるそばと飛騨牛丼(小)で換算すると、4セット分あるそうだ。こうなると通常1家族分の分量で、1人で食べるべきものではない。 店内は禁煙なので、待つ間一服すべく駐車場へ。戻ると、もう運ばれていた。早っ! 大きな平笊にこんもり盛られたちょもざると丼にてんこ盛りのちょも牛。どちらも何故か、頂上部に日の丸の小旗があった。もしかしてこれは登頂記念のものだろうか?(爆) どちらもまずまずの盛りっぷりだが、インパクトはちょもざるの方がやや上。バトル56で対戦した富士山盛りとほぼ同じぐらいだろうか。 『頑張って下さいね。』 店員さんはこう言って、取り分け用の小鉢を貸してくれた。ありがとうございます。 山頂へのアタック開始の前に、まずは脳内で戦略会議を開く。 攻略法は大きく分けて3つ。
Aのちょも牛先攻は、逆に最初に食べ難い飛騨牛丼を片付けてしまう戦法だが、ヘタをすると前半戦で大きく体力を消耗。せっかくのお蕎麦も美味しく味わえない恐れがある。 Bの両面作戦はオーソドックスな食べ方なのだが、前者2つがどちらか一方を踏破(完食)することでモチベーションを高揚させやすいのに対し、最後までゴールが見えにくいという欠点がある。 ここはやはり美味いと評判のざる蕎麦をじっくり味わい、その後ちょも牛を攻略する@の戦法を選択する。この方があの秘密兵器も使えるし・・・ という訳でちょもざるからアタック開始! まずは薬味を使わず、そばつゆのみでいただく。 (ずるずる〜 うん、美味い!) 蕎麦は北海道幌加内産の上質なそば粉を使用した二八蕎麦。所謂更科系と呼ばれる白っぽい蕎麦で、もっちりした中にもツルっという喉越しの良さが感じられる。これは茹で上げの際に、前述の郡上の冷水で蕎麦を急冷。こうすることで蕎麦が引き締まり、コシのある蕎麦を生み出している。 またそばつゆは、鰹・鯵・鯖などから取った出汁と醤油・みりんなどのかえしが絶妙に合わさり、非常に濃厚で甘みがあり、蕎麦を手繰る手が止まらない。 半分ほどになったところで、薬味のネギとワサビを入れてみる。ワサビは伊豆産の本ワサビで、辛みと香りががツーンと鼻に突き抜ける。う〜入れ過ぎたかな?(笑) お替り用のそばつゆが入った小徳利が最初から付けてあるのも嬉しい。 天候の崩れもなく、10分でちょもざる登頂(完食)!この好天のうちに、ちょも牛も一気に駆け登ろう。 A5ランクの飛騨牛をそばつゆで炊き上げ、郡上産コシヒカリの上に惜しげもなく盛られているちょも牛。ちょもざると比べると、小さい器に盛られているので、箸を寄せ付けない絶壁があちこちに点在。迂闊に食べ進めば、雪崩を引き起こしかねない。 そこで先ほど貸していただいた小鉢に、山肌を覆う牛肉を移動。これで随分食べ易くなった。 具は牛肉と玉ねぎと極めてシンプル。玉ねぎはじっくり煮込まれているせいか、かなり柔らかくなっている。ただ肝心のお肉はややパサパサ気味。恐らく脂身部分の少ない赤身の良いお肉のせいなのだろうが、個人的にはもう少し脂身のあるお肉の方が良かった。 ちょも牛アタックから5分経過。次第にペースが鈍り始める。ブリザードに遭遇か? このちょも牛、汁気がかなり少なめで、味噌汁もないので、喉を通りにくくなってきた。このままでは遭難の恐れもありうる。 しかしそこは百戦錬磨の私。慌てず秘密兵器を投入。それはちょもざるで余ったそばつゆ。先ほど触れたように、ちょも牛の牛肉はこのそばつゆで煮込まれている。なのでそばつゆをそば湯で少し薄めてかければ、あっという間につゆだくバージョンに早変わり。@の戦法を選択したのも、こういう深慮があったからだ。 秘密兵器投入が功を奏し、順調に食べ進み、開始から23分で見事両ちょもらんまへの登頂に成功! 『おめでとうございます。』 当初、店員さんたち全員、私が成功するとは思っていなかったようで、えらく驚かれていた。登頂成功者は私で2人目だそうだ。 会計の際、登頂記念の景品が入った袋をいただく。サイダーにしちゃ、えらく軽いな〜? 駐車場で中を見てみると、入っていたのはサイダーじゃなく、そばなじみというえのき茸と蕎麦の実を甘辛煮したもので、お店でもおろしそばや甚助そばなどに使われている。こっちの方が美味しそうだし・・・、まぁいいか(笑) |
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お店DATA | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「そばの平甚」 岐阜県郡上市八幡町本町870 0575-65-2004 営業時間/平日11:00〜16:00頃 土日祝10:30〜19:00 定休日/水曜 駐車場/あり(6台ほど) 公式HP/ http://www.hirajin.com/ ※営業時間・定休日は変更されている場合があります。 |