今回のバトルは文京区本郷3丁目にある自家製麺いっしょもりてい。ここもテラめし界では有名なお店である。場所は都営大江戸線と東京メトロ丸の内線が乗り入れる本郷3丁目駅からそれぞれ1分、3分と近く、本郷通りと春日通りが交差する本郷3丁目交差点から春日通りを御徒町方向に歩いたところにある。
実は先月一度お店の前まで来たのだが、その時は不運にも臨時休業。今日ようやく来ることができた。お店の間口は1間半(約2.7m)ほどと狭く、ボーっとしていると通り過ぎてしまいそう。店内に入ると、狭い間口に反して、奥行きが結構あり、カウンター席とテーブル席で16席ほど。
14時を回っていたせいか、店内にはお客はゼロ。カウンター席に座り、メニューを見る。
もちろん食べるものは既に決まっている。それは塩焼きそば自由盛り(1,000円)。塩焼きそば(700円)を+300円で、2玉から5玉まで自由に盛り具合を選べる。だがメニューを見ると、塩焼きそばや大盛りの表示はあるが、自由盛りの表記が見当たらない。店内の壁も見渡すが、どこにもそれらしき表記がない。
(もしかしてもうやっていないのかな?)
恐る恐る注文を取りにきた店員に尋ねる。
「塩焼きそばの自由盛りできますか?」
『はい、できますよ!何玉でしょうか?』
よかった。どうやらまだやっているようだ。
「5玉でお願いします!」
『5玉ですか? ・・・。かしこまりました。』
店員は厨房に向かい、
「塩焼きそば自由盛り5玉入りました。」
『何玉だって?』
「5玉です!」
『5玉?』
厨房の奥の店主と思しき方が、私の方を見ている。rx400hさんの情報では、初見の場合、3玉までらしく、制止もしくは確認が入るのかと心配だったが、
『・・・・・ あいよ!』
私の体型を見て、こいつなら大丈夫かと思ったのだろうか、なんとか注文が通る。(笑)
私以外に誰もいなかった店内だったが、徐々にお客が入ってくる。14時まではランチメニューで、ランチタイム時は混雑のためか、麺類しか注文できないようだ。ランチタイム時も金額は変わらないが、麺類にはサービスライスが付く。なお14時から昼の部終わりの15時まではノーマルメニューで、ご飯類や一品料理も注文できる。
しばらくすると一人のキレイな女性が店内に入ってきた。カウンター席はいくつか空いていたにもかかわらず、その女性は私の隣に座ってきた。えっ、隣に座るの?これからとんでもないものがやってくるけど、引かないでね。(笑)
その彼女が注文したのが、ご飯類の中で大人気メニューの石焼きチャーハン(あんかけ)(800円)。熱熱に熱せられた石焼き鍋にチャーハンが入り、その上から餡がかかった逸品らしい。
そうこうしていると、私の塩焼きそば自由盛り(5玉)が運ばれてきた。
でかっ!
大きな皿にこんもりと盛り上げられた塩焼きそばは、まさに山の様相。しかも山体がプルプル震えており、今にも崩れそうな感じだ。付け合せのスープも通常の器と違い、ラーメン鉢ででてきた。
隣の女性も驚嘆の言葉こそなかったが、明らかに引いている。だから隣に座らない方が良かったのに・・・。(笑)
早速いただくことにする。巨大に盛り上げられた塩焼きそばは、かなり細麺。味付けは当然塩味で、最初薄味かなと心配したが、結構しっかりした味が付いている。具は豚肉、キャベツ、ネギ、ニラなどで、割とシンプル。なんかビーフンを食べているような感じだ。
5玉の麺が盛られているためか、麺が複雑に絡み合い、非常につかみ難い。焦ると雪崩を引き起こしかねず、隣に女性がいることもあり、キレイに食べようとして今いちペースが上がらない。
さすがに5玉。食べても食べてもなかなか減らない。半分を過ぎたあたりからは、味が単調になってきて更にペースダウン。味を変えるべく、卓上の酢をかけてみる。
隣の女性の石焼きチャーハンもやってきた。餡はその場でかけるらしく、店員が熱せられた石焼き鍋に餡を入れると、ジュジュ〜と大きな音を立てながら湯気が上がる。見た目や音でも食欲を沸かせてくれ、それに触発されたのか、私の食欲も再び復活。
他の客は既に食べ終えて店を後にしており、店内にはカウンターに並んだ2人のみ。仲良く?黙々と食べ続ける。
残り1玉ぐらいになり、苦しさのピークがやってくる。女性も彼女にとってはチョッと多かったのか、少し辛そうだ。心の中で、(頑張れ!もうあと一息だぞ!)と勝手に励まし合いながら食べ進め、28分で完食。女性もほぼ同時に食べ終えた。盛りの違いこそあれ、己の限界に挑戦した後の心地良さを感じているかのようだ。(←大ウソ)
支払いの際、店主が厨房から出てきて、声を掛けてくれた。
『おお、完食されましたね!』
「自由盛りって、今は5玉の上はないんですか?」
『前は10玉まであったけど、今は5玉までなんだ。』
「10玉は復活しないんですかね?」
『ないね。ありゃ人間が食べるものじゃないから・・・』
どうやら、私はまだ人間だと認めてもらえたみたいだ。(爆)
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