官位 |
読み方 |
位階 |
解説 |
任官 |
正八位下(しょうはちいげ) |
主蔵佑 |
くらのじょう |
正八位下 |
春宮坊・主蔵監の次官。主蔵監は東宮坊に属する内蔵寮と同様な機関である。東宮坊内の金・玉、宝器を管理し、装束の裁縫などを務めた。 |
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主膳佑 |
しゅぜんのじょう |
正八位下 |
春宮坊・主膳監の次官。主膳監は宮内省に属する内膳司と同様な機関である。御饌の調進を主な任務とした。のちに内膳司が兼務したため、廃止されたという。 |
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舎人佑 |
とねりのじょう |
正八位下 |
春宮坊・舎人監の次官。舎人監は東宮坊に属する大舎人寮と同様な機関で、東宮坊の宿直、警備、雑務、行啓の際の近侍などを主な任務とした。 |
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主水佑 |
もんどのじょう |
正八位下 |
主水司の次官。宮内省に属した、水や粥、氷室を管理し、長官の主水正を補佐した。令史(さかん)などの職位を管轄した。 |
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正八位上(しょうはちいじょう) |
采女佑 |
うねめのじょう |
正八位上 |
釆女司の次官。宮内省に属した。女官の選抜や教育などを司り、長官の釆女正を補佐した。下位の令史(さかん)などの職位を監督した。 |
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織部佑 |
おりべのじょう |
正八位上 |
織部司の次官。大蔵省に属した。絹織物の紡織や染色などを務め、長官の織部正を補佐した。令史(さかん)などの職位を監督した。 |
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隼人佑 |
はやとのじょう |
正八位上 |
隼人司の次官。大隅、薩摩国出身の兵士である隼人を管理した。隼人司は、衛門府に属していたが、のちに兵部省に属するようになった。 |
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少内記 |
しょうないき |
正八位上 |
詔勅や奏文を司る官職。中務省に属し、詔勅の草案や、位記などを担当した。大内記、中内記に次ぐ官職であったが、中内記は廃止された。 |
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右少史 |
うしょうし |
正八位上 |
右大史に次ぐ官職。詔勅や奏文を司るとともに、諸国の庶務にも携わる。大外記や小外記と同じく、文筆に秀でた者が任じられた。 |
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左少史 |
さしょうし |
正八位上 |
左大史に次ぐ官職。詔勅や奏文を司るとともに、諸国の庶務にも携わる。大外記や小外記と同じく、文筆に秀でた者が任じられた。 |
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少外記 |
しょうげき |
正八位上 |
大外記に次ぐ官職。詔勅や奏文を司るとともに、種々の儀式にも携わる。文筆に長けていることが必須であった。下位には史生、使部という役があった。 |
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従七位下(じゅしちいげ) |
西市佑 |
にしのいちのじょう |
従七位下 |
東市司の次官。左京識に属し、市の運営全般を司った。京都の東の市には商店が51軒あり、1カ月のうち営業するのは上半月であったという。 |
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東市佑 |
ひがしのいちのじょう |
従七位下 |
西市司の次官。右京識に属し、市の運営全般を司った。京都の西の市には商店が31軒あり、1カ月のうち営業するのは下半月であったという。 |
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造酒佑 |
みきのじょう |
従七位下 |
造酒司の次官。宮内省に属し、酒造りを専門とした。酒造の原料は播磨の庸米が使われたという。下に史生、酒部、使部などの役職が続く。 |
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典膳 |
てんぜん |
従七位下 |
内膳司の次官。宮内省に属した。天皇の食事全般を司り、長官の内膳正を補佐した。また実際の調理を務めた。 |
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内膳佑 |
ないぜんのじょう |
従七位下 |
内膳司の次官。宮内省に属し、天皇の食事を調理した。内膳司にはほかに、諸国より献上された特産物を納める贄殿(にえどの)という役職があった。 |
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正親佑 |
おおきみのじょう |
従七位下 |
正親司の次官。宮内省に属し、皇族の御名簿・年俸・時服を管理した。おもに白河家などが代々任官していたという。下に史生などの役職が続く。 |
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内蔵佑 |
くらのじょう |
従七位下 |
内蔵寮の官吏とともに天皇の宝物や装束を内蔵で管理した。内蔵寮には他に、倉庫を管理する預(あずかり)、蔵部、舎人などの役職があった。 |
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玄蕃少允 |
げんばのしょうじょう |
従七位下 |
玄蕃寮の上官。玄蕃大允を補佐した。治部省に属し、僧尼の掌握、外国使節の接待などを任務とした。また、下位の史生使部などの役職を束ねた。 |
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雅楽少允 |
うたのしょうじょう |
従七位下 |
雅楽寮の官職。雅楽大允を補佐した。治部省に属し、楽人・舞人の選抜・教育など、音楽および歌舞に関わる事務全般を司った。 |
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図書少允 |
ずしょのしょうじょう |
従七位下 |
図書寮の官職。図書大允を補佐した。中務省に属した。朝廷の図書の保管や国史の編纂、書籍の書写、諸官庁で使用する文房具の製造と供給を任務とした。 |
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大舎人少允 |
おおとねりのしょうじょう |
従七位下 |
大舎人の指揮官。大舎人は宮中に宿直して警備・雑務を務め、行幸の際に天皇に近侍した。大舎人に対して、中務省に属して宿直する者を内舎人と呼んだ。 |
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従七位上(じゅしちいじょう) |
掃部少允 |
かもんのしょうじょう |
従七位上 |
掃部寮の官職。掃部大允を補佐した。中務省に属した。諸儀式の際に宮中を清掃し、式場を準備した。また殿上の清掃などを担当した。 |
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主殿少允 |
とのものしょうじょう |
従七位上 |
主殿寮の官職。主殿大允を補佐した。宮内省に属し、天皇の乗り物や内裏の清掃などを務めた。天皇が御召しになる湯を沸かす役を務めた。 |
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大炊少允 |
おおいのしょうじょう |
従七位上 |
大炊寮の官職。大炊大允を補佐した。宮内省に属し、御料地で収穫された食料の管理、諸官司への食料支給などを任務とした。 |
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縫殿少允 |
ぬいどののしょうじょう |
従七位上 |
縫殿寮の官職。縫殿大允を補佐した。中務省に属し、女官の考課や裁縫の監督などを司る。下位の大属、少属、史生、宮人などの役職を束ねた。 |
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内蔵少允 |
くらのしょうじょう |
従七位上 |
内蔵寮の官職。内蔵大允を補佐した。中務省に属し、天皇の宝物や装束を内蔵で管理した。高価な宝物や金銀を扱い、天皇の御召し物を用意する大役であった。 |
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兵庫少允 |
ひょうごのしょうじょう |
従七位上 |
兵庫寮の官職。兵庫大允を補佐した。武器を売買して調達し、元旦や外国使節の接待に用いる儀式用の武器や、実戦用の武器・武具を厳重に管理した。 |
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右馬少允 |
うまのしょうじょう |
従七位上 |
右馬寮の官職。御所や諸国の牧場馬、馬具を管理した。大允、少允は左右1人が定員だったが、馬の需要が増えたため、のちに各30人に増員された。 |
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左馬少允 |
さまのしょうじょう |
従七位上 |
左馬寮の官職。御所や諸国の牧場馬、馬具を管理した。大允、少允は左右1人が定員だったが、馬の需要が増えたため、のちに各30人に増員された。 |
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木工少允 |
もくのしょうじょう |
従七位上 |
木工寮の官職。木工大允を補佐した。宮内省に属し、朝廷の諸施設の造営や工芸品制作などを司った。瓦工や鍛冶などの職工を統轄した。 |
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主税少允 |
ちからのしょうじょう |
従七位上 |
主税寮の官職。主税大允を補佐した。民部省に属した。税収を司り、米食の出納を監視した。諸国から集められた租税の計算は、算師という役職の者が行った。 |
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主計少允 |
かずえのしょうじょう |
従七位上 |
主計寮の官職。主計大允を補佐した。民部省に属し、歳入・歳出、決算・予算の経理を司った。また下位の権助、大属、少属、史生、使部などの役職を束ねた。 |
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大学少允 |
だいがくのしょうじょう |
従七位上 |
大学寮の官職。大学大允を補佐した。式部省に属し、学生の試験や儒教の儀式、式典などを司った。大学寮にはほかに明法博士や文章博士などの役職があった。 |
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内匠少允 |
たくみのしょうじょう |
従七位上 |
内匠寮の官職。内匠大允を補佐した。中務省に属する令外官。職人・工匠などを管理し、織手、絵師、金銀工などを束ねた。 |
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右兵衛少尉 |
うひょうえのしょうじょう |
従七位上 |
右兵衛大尉に次ぐ官職。天皇の身辺の警備を司る。定員は1名だったが、のちに20〜25名となった。なお、「武衛」は兵衛の中国名である。 |
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左兵衛少尉 |
さひょうえのしょうじょう |
従七位上 |
左兵衛大尉に次ぐ官職。天皇の身辺の警備を司る。定員は1名だったが、のちに20〜25名となった。なお、「武衛」は兵衛の中国名である。 |
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正七位下(しょうしちいげ) |
掃部大允 |
かもんのだいじょう |
正七位下 |
掃部寮の官職。中務省に属し、諸儀式の際に宮中を清掃し、式場を準備した。主殿が御庭の清掃を務めるものに対して、掃部は殿上の清掃を担当した。 |
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主殿大允 |
とのものだいじょう |
正七位下 |
主殿寮の官職。宮内省に属し、天皇の乗り物や内裏の清掃などを務めた。主殿寮には釜殿、湯屋があり、天皇が御召しになる湯を沸かす役を務めた。 |
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大炊大允 |
おおいのだいじょう |
正七位下 |
大炊寮の官職。宮内省に属する。御料地で収穫された食料の管理、諸官司への食料支給などを任務とした。また、神事や宴会の食料を調達するなどした。 |
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縫殿大允 |
ぬいどののだいじょう |
正七位下 |
縫殿寮の官職。中務省に属し、女官の考課や裁縫の監督などを司る。縫殿寮にはほかに大属、少属、史生、宮人、染手、縫部、使部などの役職があった。 |
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内蔵大允 |
くらのだいじょう |
正七位下 |
内蔵寮の官職。中務省に属した。天皇の宝物や装束を内蔵で管理した。高価な宝物や金銀を扱い、天皇の御召し物を用意する大役であった。 |
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木工大允 |
もくのだいじょう |
正七位下 |
木工寮の官職。宮内省に属し、朝廷の諸施設の造営や工芸品制作などを司った。長官の木工頭を補佐し、瓦工や鍛冶などの職工を統轄した。 |
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主税大允 |
ちからのだいじょう |
正七位下 |
主税寮の官職。民部省に属した。税収を司り、米食の出納を監視した。諸国から集められた租税の計算は、算師という役職の者が行った。 |
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主計大允 |
かずえのだいじょう |
正七位下 |
主計寮の上官。民部省に属し、歳入・歳出、決算・予算の経理を司った。主計寮にはほかに、権助、大属、少属、史生、使部などの役職があった。 |
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玄蕃大允 |
げんばのだいじょう |
正七位下 |
玄蕃寮の上官。治部省に属し、僧尼の掌握、外国使節の接待などを任務とした。「蕃」は外国人を意味する。玄蕃寮にはほかに大属、少属などの役職があった。 |
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雅楽大允 |
うたのだいじょう |
正七位下 |
雅楽寮の上官。治部省に属し、楽人・舞人の選抜・教育など、音楽および歌舞に関わる事務全般を司った。歌師、舞師、笛師、唐楽師、高麗楽師などを束ねた。 |
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大学大允 |
だいがくのだいじょう |
正七位下 |
大学寮の官職。式部省に属し、学生の教育や儒教の儀式・式典などを司った。大学寮にはほかに、法律を教授する明法博士や歴史を教授する文章博士があった。 |
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内匠大允 |
たくみのだいじょう |
正七位下 |
内匠寮の上官。中務省に属する令外官。職人・工匠を管理し、織手、絵師、金銀工などを束ねた。 |
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図書大允 |
ずしょのだいじょう |
正七位下 |
図書寮の上官。中務省に属した。朝廷の図書の保管や国史の編纂、書籍の書写、諸官庁で使用する文房具の製造と供給を任務とした。 |
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大舎人大允 |
おおとねりのだいじょう |
正七位下 |
大舎人寮の上官。大舎人は宮中に宿直して警備・雑務を務め、行幸の際に天皇に近侍した。大舎人のうち、特に家柄が良く信頼の置ける者は内舎人に選ばれた。 |
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兵庫大允 |
ひょうごのだいじょう |
正七位下 |
兵庫寮の官職。武器を売買して調達し、元旦や外国使節の接待に用いる儀式用の武器や、実戦用の武器・武具を厳重に管理した。 |
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右馬大允 |
うまのだいじょう |
正七位下 |
右馬寮の官職。御所や諸国の牧場馬、馬具を管理した。馬寮にはほかに、馬医師や騎士、馬部などの役職があり、馬医師は馬の治療などを担当した。 |
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左馬大允 |
さまのだいじょう |
正七位下 |
左馬寮の官職。御所や諸国の牧場馬、馬具を管理した。馬寮にはほかに、馬医師や騎士、馬部などの役職があり、馬医師は馬の治療などを担当した。 |
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少監物 |
しょうけんもつ |
正七位下 |
大監物を補佐する官職。大蔵省と内蔵寮の出納に立ち会い、倉庫の鍵を預かる監査役を務めた。実際、普段は女官が鍵を管理していた。 |
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右兵衛大尉 |
うひょうえのだいじょう |
正七位下 |
右兵衛府の判官。天皇の身辺警備を務める。定員は1名だったが、のちに20〜25名に増員された。なお、「武衛」は兵衛の中国名である。 |
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左兵衛大尉 |
さひょうえのだいじょう |
正七位下 |
左兵衛府の判官。天皇の身辺警備を務める。定員は1名だったが、のちに20〜25名に増員された。なお、「武衛」は兵衛の中国名である。 |
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正七位上(しょうしちいじょう) |
右衛門少尉 |
うえもんのしょうじょう |
正七位上 |
右衛門大尉に次ぐ官職。内裏の諸門を警衛し、長官の右衛門督を補佐した。五位に昇進した場合は「右衛門大夫」と呼ばれる。 |
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左衛門少尉 |
さえもんのしょうじょう |
正七位上 |
左衛門大尉に次ぐ官職。内裏の諸門を警衛し、長官の左衛門督を補佐した。五位に昇進した場合は「左衛門大夫」と呼ばれる。 |
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従六位下(じゅろくいげ) |
修理少進 |
しゅりしょうじょう |
従六位下 |
修理大進に次ぐ官職。修理職は木工寮とともに内裏の修理などを手掛ける。皇居の修繕や造営などの大役も担った。また権亮、史生、算師などの役職が続いた。 |
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大膳少進 |
だいぜんしょうじょう |
従六位下 |
大膳大進に次ぐ役職。大膳とは内膳と対になる機関である。内膳が天皇の御膳を担当するのに対して、大膳は臣下に下賜された食事を担当する。 |
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右京少進 |
うきょうしょうじょう |
従六位下 |
右京職の官職。京の西半分を管轄し、司法・行政・警察を司った。また、管内の道路や橋を管理し、条内に発布する条令を整備した。 |
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左京少進 |
さきょうしょうじょう |
従六位下 |
左京職の官職。京の東半分を管轄し、司法・行政・警察を司った。また、管内の道路や橋を管理し、条内に発布する条令を整備した。 |
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対馬守 |
つしまのかみ |
従六位下 |
対馬国を治める国司の長官。対馬国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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壱岐守 |
いきのかみ |
従六位下 |
壱岐国を治める国司の長官。壱岐国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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淡路守 |
あわじのかみ |
従六位下 |
淡路国を治める国司の長官。淡路国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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隠岐守 |
おきのかみ |
従六位下 |
隠岐国を治める国司の長官。隠岐国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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飛騨守 |
ひだのかみ |
従六位下 |
飛騨国を治める国司の長官。飛騨国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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伊豆守 |
いずのかみ |
従六位下 |
伊豆国を治める国司の長官。伊豆国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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志摩守 |
しまのかみ |
従六位下 |
志摩国を治める国司の長官。志摩国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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伊賀守 |
いがのかみ |
従六位下 |
伊賀国を治める国司の長官。伊賀国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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和泉守 |
いずみのかみ |
従六位下 |
和泉国を治める国司の長官。和泉国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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勘解由判官 |
かげゆのじょう |
従六位下 |
勘解由使局の判官。役職異動で引き継がれる書類の審査をした。また下位である主典(さかん)や史生(ししょう)などの職位を監督した。 |
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主馬首 |
しゅめのかみ |
従六位下 |
春宮坊・主馬署の長官。主馬署は東宮坊に属する馬寮と同様な機関である。親王の乗馬鞍具などを調達・管理した。 |
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主工首 |
たくみのかみ |
従六位下 |
春宮坊・主工署の長官。主工署は東宮坊に属する木工寮と同様な機関である。東宮坊内での土木工作、銅鉄鋳造などを主な任務とした。 |
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主殿首 |
とのものかみ |
従六位下 |
春宮坊・主殿署の長官。主殿署は東宮坊に属する主殿寮と同様な機関である。東宮坊の湯水・薪炭の管理、御庭の清掃などを主な任務とした。 |
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右衛門大尉 |
うえもんのだいじょう |
従六位下 |
右衛門府の判官。内裏の諸門を警衛し、また、長官の右衛門督を補佐した。五位に昇進した場合は「右衛門大夫」と呼ばれる。 |
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左衛門大尉 |
さえもんのだいじょう |
従六位下 |
左衛門府の判官。内裏の諸門を警衛し、長官の左衛門督を補佐した。五位に昇進した場合は「左衛門大夫」と呼ばれる。 |
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従六位上(じゅろくいじょう) |
修理大進 |
しゅりだいじょう |
従六位上 |
修理職の官職。修理職は木工寮とともに内裏の修理などを手掛ける。皇居の修繕や造営などの大役も担った。この他に、権亮、史生、算師などの役職があった。 |
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大膳大進 |
だいぜんだいじょう |
従六位上 |
大膳職の役職。大膳とは内膳と対になる機関である。内膳が天皇の御膳を担当するのに対して、大膳は臣下に下賜された食事を担当する。 |
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右京大進 |
うきょうだいじょう |
従六位上 |
右京職の官職。京の西半分を管轄とし、司法・行政・警察を司った。また、管内の道路や橋梁を管理した。京職はのちに検非違使に取って代った。 |
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左京大進 |
さきょうだいじょう |
従六位上 |
左京職の官職。京の東半分を管轄とし、司法・行政・警察を司った。また、管内の道路や橋梁を管理した。京職はのちに検非違使に取って代った。 |
|
主蔵正 |
くらのかみ |
従六位上 |
春宮坊・主蔵監の長官。主蔵監は東宮坊に属する内蔵寮と同様な機関である。東宮坊内の金・玉、宝器を管理し、装束の裁縫などを務めた。 |
|
主膳正 |
しゅぜんのかみ |
従六位上 |
春宮坊・主膳監の長官。主膳監は宮内省に属する内膳司と同様な機関である。御饌の調進を主な任務とした。のちに内膳司が兼務したため、廃止されたという。 |
|
舎人正 |
とねりのかみ |
従六位上 |
春宮坊・舎人監の長官。舎人監は東宮坊に属する大舎人寮と同様な機関で、東宮坊の宿直、警備、雑務、行啓の際の近侍などを主な任務とした。 |
|
主水正 |
もんどのかみ |
従六位上 |
主水司の長官。宮内省に属し、水や氷室を管理した。主水は「モヒトリ」とも読み、「モヒ」は飲み水を表す。 |
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掃部助 |
かもんのすけ |
従六位上 |
掃部寮の次官。宮内省に属し、殿上を清掃し、儀式の式場設備などを管理した。長官の掃部頭を補佐し、また下位の大允(だいじょう)などの職位を監督した。 |
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主殿助 |
とのものすけ |
従六位上 |
主殿寮の次官。宮内省に属し、天皇の乗り物の管理や内裏の掃除などを司った。長官の主殿頭を補佐した。また大允(だいじょう)などの職位を管轄した。 |
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大炊助 |
おおいのすけ |
従六位上 |
大炊寮の次官。宮内省に属し、御料地の米や雑穀の管理などを司った。長官の大炊頭を補佐した。大内家臣・飯田興秀などが叙任された。 |
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縫殿助 |
ぬいどののすけ |
従六位上 |
縫殿寮の次官。中務省に属し、女官の考課や裁縫の監督などを司る。長官の縫殿頭を補佐した。 |
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内蔵助 |
くらのすけ |
従六位上 |
内蔵寮の次官。中務省に属し、天皇の宝物や装束の管理を司った。 |
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宮内少丞 |
くないしょうじょう |
従六位上 |
宮内省の判官。定員は2名。帝室の御用全般を司る。宮内省内の事務全般を取り扱った。また、録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
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大蔵少丞 |
おおくらしょうじょう |
従六位上 |
大蔵省の判官。定員は2名。出納管理などを司る。大蔵省内の事務全般を取り扱った。また、録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
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刑部少丞 |
ぎょうぶしょうじょう |
従六位上 |
刑部省の判官。定員は2名。裁判、刑の執行などを司る。刑部省内の事務全般を取り扱った。また、録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
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兵部少丞 |
ひょうぶしょうじょう |
従六位上 |
兵部省の判官。定員は2名。武官の人事などを司る。兵部省内の事務全般を取り扱った。また、録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
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民部少丞 |
みんぶしょうじょう |
従六位上 |
民部省の判官。地方の戸籍や徴税などを司る。民部省内の事務全般を取り扱った。また、録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
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治部少丞 |
じぶしょうじょう |
従六位上 |
治部省の判官。役人の冠婚葬祭などを司る。治部省内の事務全般を取り扱った。また、下位の録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を監督した。 |
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式部少丞 |
しきぶしょうじょう |
従六位上 |
式部省の判官。文官の人事を司る。式部省内の事務全般を取り扱った。また、下位の録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を監督した。 |
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中務少丞 |
なかつかさしょうじょう |
従六位上 |
中務省の判官。宮内の政務を司る。中務省内の事務全般を取り扱った。また、下位の録(さかん)や史生(ししょう)などの職位を監督した |
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正六位下(しょうろくいげ) |
秋田城介 |
あきたじょうのすけ |
正六位下 |
秋田城司の長官。秋田城を守衛し、蝦夷からの侵攻に備えた。 |
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薩摩守 |
さつまのかみ |
正六位下 |
薩摩国を治める国司の長官。薩摩国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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大隅守 |
おおすみのかみ |
正六位下 |
大隅国を治める国司の長官。大隅国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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日向守 |
ひゅうがのかみ |
正六位下 |
日向国を治める国司の長官。日向国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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土佐守 |
とさのかみ |
正六位下 |
土佐国を治める国司の長官。土佐国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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長門守 |
ながとのかみ |
正六位下 |
長門国を治める国司の長官。長門国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を取り仕切った。 |
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石見守 |
いわみのかみ |
正六位下 |
石見国を治める国司の長官。石見国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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丹後守 |
たんごのかみ |
正六位下 |
丹後国を治める国司の長官。丹後国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
佐渡守 |
さどのかみ |
正六位下 |
佐渡国を治める国司の長官。佐渡国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
能登守 |
のとのかみ |
正六位下 |
能登国を治める国司の長官。能登国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
若狭守 |
わかさのかみ |
正六位下 |
若狭国を治める国司の長官。若狭国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
安房守 |
あわのかみ |
正六位下 |
安房国を治める国司の長官。安房国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
上野介 |
こうづけのすけ |
正六位下 |
上野国を治める国司の次官。上野国は親王の任国のため、介が執政した。 |
|
常陸介 |
ひたちのすけ |
正六位下 |
常陸国を治める国司の次官。常陸国は親王の任国のため、介が執政した。 |
 |
上総介 |
かずさのすけ |
正六位下 |
上総国を治める国司の次官。上総国は親王の任国のため、介が執政した。 |
|
弾正少忠 |
だんじょうしょうちゅう |
正六位下 |
弾正台の判官。二官八省から独立して検察を司った。長官の弾正尹を補佐した。 |
 |
釆女正 |
うねめのかみ |
正六位下 |
釆女司の長官。宮内省に属し、下位の女官である釆女の選抜・教育・管理を務めた。 |
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織部正 |
おりべのかみ |
正六位下 |
織部司の長官。大蔵省に属し、朝廷用の高級絹織物の紡織や染色などを役目とした。 |
|
隼人正 |
はやとのかみ |
正六位下 |
隼人司の長官。兵部省に属する。大隅、薩摩国出身の兵士である隼人の管理を務めた。 |
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兵庫助 |
ひょうごのすけ |
正六位下 |
兵庫寮の次官。長官の兵庫頭を補佐し、武器の管理や売買などを司った。もとは左右に職が分かれていた。 |
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右馬助 |
うまのすけ |
正六位下 |
右馬寮の次官。長官の右馬頭を補佐し、御所の馬や馬具、地方の牧場馬を管理した。 |
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左馬助 |
さまのすけ |
正六位下 |
左馬寮の次官。長官の左馬頭を補佐し、御所の馬や馬具、地方の牧場馬を管理した。 |
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木工助 |
もくのすけ |
正六位下 |
木工寮の次官。宮内省に属し、朝廷の諸施設の造営や工芸品制作などを司った。長官の木工頭を補佐し、瓦工や鍛冶などの職工を統轄した。 |
|
主税助 |
ちからのすけ |
正六位下 |
主税寮の次官。民部省に属した。税収を司り、米食の出納を監視した。諸国から集められた租税の計算は、算師という役職の者が行った。 |
|
主計助 |
かずえのすけ |
正六位下 |
主計寮の次官。民部省に属した。歳入や歳出および決算・予算を司り、長官の主計頭を補佐した。また允(じょう)などの職位を管轄した。 |
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玄蕃助 |
げんばのすけ |
正六位下 |
玄蕃寮の次官。治部省に属し、僧尼の統轄、外国使節の接待などを司った。 |
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雅楽助 |
うたのすけ |
正六位下 |
雅楽寮の次官。治部省に属した。朝廷の音楽および歌舞全般を司り、長官の雅楽頭を補佐した。 |
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大学助 |
だいがくのすけ |
正六位下 |
大学寮の次官。式部省に属した。学生の教育や儒教の儀式・式典などを司った。寮では年末に試験があり、これを寮試とよんだ。中国古典などから出題された。 |
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内匠助 |
たくみのすけ |
正六位下 |
内匠寮の次官。中務省に属した。職人や工匠などを管理し、長官の内匠頭を補佐した。また画師(えし)や金銀工など、多くの職工を束ねた。 |
|
図書助 |
ずしょのすけ |
正六位下 |
図書寮の次官。中務省に属した。国史の編纂や朝廷の書籍管理などを司った。長官の図書頭を補佐した。 |
|
大舎人助 |
おおとねりのすけ |
正六位下 |
大舎人寮の次官。行幸の際、天皇の輿である「鳳輦(ほうれん)」の御綱をとる役を務めた。大舎人は宮中に宿直し、行幸の際に天皇に近侍した。 |
|
宮内大丞 |
くないたいじょう |
正六位下 |
宮内省の判官。帝室の御用全般を司り、宮内省内の事務全般を取り扱った。また録(さかん)、史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
|
大蔵大丞 |
おおくらたいじょう |
正六位下 |
大蔵省の判官。出納管理などを司り、大蔵省内の事務全般を担当した。また、録(さかん)、史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
|
刑部大丞 |
ぎょうぶたいじょう |
正六位下 |
刑部省の判官。裁判、刑の執行などを司り、刑部省内の事務全般を担当した。また録(さかん)、史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
|
兵部大丞 |
ひょうぶたいじょう |
正六位下 |
兵部省の判官。武官の人事や兵士・兵器の管理を司り、兵部省内の事務全般を担当した。また録(さかん)などの職位を管轄した。 |
|
民部大丞 |
みんぶたいじょう |
正六位下 |
民部省の判官。地方の戸籍や徴税などを司り、民部省内の事務全般を担当した。また録(さかん)、史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
|
治部大丞 |
じぶたいじょう |
正六位下 |
治部省の判官。役人の冠婚葬祭などを司り、治部省内の事務全般を担当した。また録(さかん)、史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
|
式部大丞 |
しきぶたいじょう |
正六位下 |
式部省の判官。文官の人事を司り、式部省内の事務全般を担当した。また録(さかん)、史生(ししょう)などの職位を管轄した。 |
|
正六位上(しょうろくいじょう) |
右近将監 |
うこんしょうげん |
正六位上 |
右近衛府の判官。内裏の警衛を務めた。五位に昇進した場合は「右近大夫」と呼ばれる。 |
|
左近将監 |
さこんしょうげん |
正六位上 |
左近衛府の判官。内裏の警衛を務めた。五位に昇進した場合は「左近大夫」と呼ばれる。 |
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弾正大忠 |
だんじょうだいちゅう |
正六位上 |
弾正台の判官。二官八省から独立して検察を司った。長官の弾正尹を補佐した。 |
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西市正 |
にしのいちのかみ |
正六位上 |
西市司の長官。右京職に属する。西市での交易の監督、度量衡の管理、財貨の鑑定、価格の公定などを行った。また市内を警備し、市での刑も執行した。 |
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東市正 |
ひがしのいちのかみ |
正六位上 |
東市司の長官。左京職に属する。東市での交易の監督、度量衡の管理、財貨の鑑定、価格の公定などを行った。 |
|
造酒正 |
みきのかみ |
正六位上 |
造酒司の長官。宮内省に属し、酒造りを専門とした。酒造の原料は播磨の庸米が使われたという。下に史生、酒部、使部などの役職が続く。 |
|
奉膳 |
ぶぜん |
正六位上 |
内膳司の長官。宮内省に属し、天皇の食事の調理と供進を司った。毒味は長官の責任とされていた。内膳正とともに内膳司を束ね、その仕事は同じである。 |
|
内膳正 |
ないぜんのかみ |
正六位上 |
内膳司の長官。宮内省に属し、天皇の食事を調理した。毒味は長官の責任とされていた。 |
|
正親正 |
おおきみのかみ |
正六位上 |
正親司の長官。宮内省に属し、皇族の御名簿・年俸・時服を管理した。おもに白河家などが代々任官していたという。下に史生などの役職が続く。 |
|
内蔵正 |
くらのかみ |
正六位上 |
内蔵寮の官吏とともに天皇の宝物や装束を内蔵で管理した。内蔵寮には職工も属しており、織手、典履、典革などの職人が各々の製造を担った。 |
|
大内記 |
だいないき |
正六位上 |
詔勅や奏文を取り扱う官職。中務省に属した。詔勅の草案や、位記などを作成した。儒者など、文章に長けた者が選ばれることが多かった。 |
|
中務大丞 |
なかつかさたいじょう |
正六位上 |
中務省の判官。長官である中務卿の政務を補佐し、中務省内の事務全般を取り扱った。 |
|
右大史 |
うだいし |
正六位上 |
詔勅や奏文を取り扱い、諸国の庶務をも司る役職。外記と同じく、文筆に秀でた者が叙任された。従五位下の者が就任すると「使の大夫」と呼ばれた。 |
|
左大史 |
さだいし |
正六位上 |
詔勅や奏文を取り扱い、諸国の庶務をも司る役職。外記と同じく、文筆に秀でた者が叙任された。原則として、正六位上の者から選ばれた。 |
|
大外記 |
だいげき |
正六位上 |
詔勅や奏文を取り扱い、種々の儀式をも司る役職。内記の作った詔勅を吟味するなどした。少納言の直属で、少内記の上に位置する官職であった。 |
|
六位蔵人 |
ろくいのくろうど |
正六位上 |
宮中の雑務を司る官職。六位殿上人の中から選出され、天皇の御膳を給仕するなどした。六位蔵人の中にも席次があり、最上位を極掾iごくろう)と呼んだ。 |
|
従五位下(じゅごいげ) 殿上人 |
豊後守 |
ぶんごのかみ |
従五位下 |
豊後国を治める国司の長官。豊後国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を取り仕切った。 |
|
豊前守 |
ぶぜんのかみ |
従五位下 |
豊前国を治める国司の長官。豊前国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
肥前守 |
ひぜんのかみ |
従五位下 |
肥前国を治める国司の長官。肥前国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
筑後守 |
ちくごのかみ |
従五位下 |
筑後国を治める国司の長官。筑後国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
筑前守 |
ちくぜんのかみ |
従五位下 |
筑前国を治める国司の長官。筑前国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
伊予守 |
いよのかみ |
従五位下 |
伊予国を治める国司の長官。伊予国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
讃岐守 |
さぬきのかみ |
従五位下 |
讃岐国を治める国司の長官。讃岐国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
阿波守 |
あわのかみ |
従五位下 |
阿波国を治める国司の長官。阿波国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
紀伊守 |
きいのかみ |
従五位下 |
紀伊国を治める国司の長官。紀伊国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
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周防守 |
すおうのかみ |
従五位下 |
周防国を治める国司の長官。周防国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
安芸守 |
あきのかみ |
従五位下 |
安芸国を治める国司の長官。安芸国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
備後守 |
びんごのかみ |
従五位下 |
備後国を治める国司の長官。備後国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
備中守 |
びっちゅうのかみ |
従五位下 |
備中国を治める国司の長官。備中国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
備前守 |
びぜんのかみ |
従五位下 |
備前国を治める国司の長官。備前国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
美作守 |
みまさかのかみ |
従五位下 |
美作国を治める国司の長官。美作国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
出雲守 |
いずものかみ |
従五位下 |
出雲国を治める国司の長官。出雲国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
伯耆守 |
ほうきのかみ |
従五位下 |
伯耆国を治める国司の長官。伯耆国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を取り仕切った。 |
|
因幡守 |
いなばのかみ |
従五位下 |
因幡国を治める国司の長官。因幡国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
但馬守 |
たじまのかみ |
従五位下 |
但馬国を治める国司の長官。但馬国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
丹波守 |
たんばのかみ |
従五位下 |
丹波国を治める国司の長官。丹波国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
越後守 |
えちごのかみ |
従五位下 |
越後国を治める国司の長官。越後国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
越中守 |
えっちゅうのかみ |
従五位下 |
越中国を治める国司の長官。越中国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
加賀守 |
かがのかみ |
従五位下 |
加賀国を治める国司の長官。加賀国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
出羽守 |
でわのかみ |
従五位下 |
出羽国を治める国司の長官。出羽国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
下野守 |
しもつけのかみ |
従五位下 |
下野国を治める国司の長官。下野国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
信濃守 |
しなののかみ |
従五位下 |
信濃国を治める国司の長官。信濃国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
美濃守 |
みののかみ |
従五位下 |
美濃国を治める国司の長官。美濃国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
相模守 |
さがみのかみ |
従五位下 |
相模国を治める国司の長官。相模国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
甲斐守 |
かいのかみ |
従五位下 |
甲斐国を治める国司の長官。甲斐国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
駿河守 |
するがのかみ |
従五位下 |
駿河国を治める国司の長官。駿河国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
遠江守 |
とおとうみのかみ |
従五位下 |
遠江国を治める国司の長官。遠江国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
三河守 |
みかわのかみ |
従五位下 |
三河国を治める国司の長官。三河国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
尾張守 |
おわりのかみ |
従五位下 |
尾張国を治める国司の長官。尾張国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を取り仕切った。 |
 |
摂津守 |
せっつのかみ |
従五位下 |
摂津国を治める国司の長官。摂津国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
山城守 |
やましろのかみ |
従五位下 |
山城国を治める国司の長官。山城国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
勘解由次官 |
かげゆのすけ |
従五位下 |
勘解由使局の次官。役職異動で引き継がれる書類を審査をした。「解由」とは引き継ぎ書類のことを表す。 |
 |
掃部頭 |
かもんのかみ |
従五位下 |
掃部寮の長官。中務省に属した。諸儀式の際は宮中を清掃し、式場の設備などを司った。 |
|
主殿頭 |
とのものかみ |
従五位下 |
主殿寮の長官。宮内省に属した。天皇が行幸に使用する乗り物を管理し、内裏の庭園を清掃するなどした。 |
|
大炊頭 |
おおいのかみ |
従五位下 |
大炊寮の長官。宮内省に属した。御料地で収穫された食料の管理、諸官方への食料支給などを司った。 |
|
縫殿頭 |
ぬいどののかみ |
従五位下 |
縫殿寮の長官。中務省に属した。女御を始めとする女官や役人の妻の名簿を管理し、人事考課を行い、天皇の御服や賞賜用衣服の裁縫などを司った。 |
|
内蔵頭 |
くらのかみ |
従五位下 |
内蔵寮の長官。中務省に属した。諸国の貢物を大蔵に集め、天皇の宝物や装束だけを内蔵に分け入れた。朝廷内の経済の中枢を担う官職として重視された。 |
|
修理亮 |
しゅりのすけ |
従五位下 |
修理職の次官。令外官の1つ。宮内の諸施設の造営や修理を司った。 |
|
大膳亮 |
だいぜんのすけ |
従五位下 |
大膳職の次官。宮内省に属し、食事や調味料の調達・製造などを務めた。長官である大膳大夫を補佐した。 |
|
右京亮 |
うきょうのすけ |
従五位下 |
右京職の次官。京の西半分を統轄し、司法・行政・警察の面で、長官の右京大夫を補佐した。 |
|
左京亮 |
さきょうのすけ |
従五位下 |
左京職の次官。京の東半分を統轄し、司法・行政・警察の面で、長官の左京大夫を補佐した。 |
|
宮内少輔 |
くないのしょう |
従五位下 |
宮内省の次官。天皇の諸用、帝室の御用全般を司った。宮内大輔と同様、長官の宮内卿を補佐した。 |
|
大蔵少輔 |
おおくらのしょう |
従五位下 |
大蔵省の次官。出納管理などを司った。大蔵大輔と同様、長官の大蔵卿を補佐した。 |
|
刑部少輔 |
ぎょうぶのしょう |
従五位下 |
刑部省の次官。裁判、刑の執行などを司った。刑部大輔と同様、長官の刑部卿を補佐した。 |
|
兵部少輔 |
ひょうぶのしょう |
従五位下 |
兵部省の次官。武官の人事、兵士・兵器の管理を司った。兵部大輔と同様、長官の兵部卿を補佐した。 |
|
民部少輔 |
みんぶのしょう |
従五位下 |
民部省の次官。地方の戸籍・徴税などを司った。民部大輔と同様、長官の民部卿を補佐した。 |
|
治部少輔 |
じぶのしょう |
従五位下 |
治部省の次官。役人の冠婚葬祭などを司った。治部大輔と同様、長官の治部卿を補佐した。 |
|
式部少輔 |
しきぶのしょう |
従五位下 |
式部省の次官。文官の人事を司った。式部大輔と同様、長官である式部卿を補佐した。 |
|
大監物 |
だいけんもつ |
従五位下 |
大蔵省と内蔵寮の出納に立ち会い、倉庫の鍵を預かる監査役。実際は、鍵は普段女官が管理していた。中監物、少監物、史生といった官職が下に続く。 |
|
侍従 |
じじゅう |
従五位下 |
中務省に属する官職。天皇に近侍して諸用を補佐した。 |
|
従五位上(じゅごいじょう) 殿上人 |
肥後守 |
ひごのかみ |
従五位上 |
肥後国を治める国司の長官。肥後国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
播磨守 |
はりまのかみ |
従五位上 |
播磨国を治める国司の長官。播磨国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
越前守 |
えちぜんのかみ |
従五位上 |
越前国を治める国司の長官。越前国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
陸奥守 |
むつのかみ |
従五位上 |
陸奥国を治める国司の長官。陸奥国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
近江守 |
おうみのかみ |
従五位上 |
近江国を治める国司の長官。近江国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
下総守 |
しもうさのかみ |
従五位上 |
下総国を治める国司の長官。下総国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
武蔵守 |
むさしのかみ |
従五位上 |
武蔵国を治める国司の長官。武蔵国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
 |
伊勢守 |
いせのかみ |
従五位上 |
伊勢国を治める国司の長官。伊勢国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
河内守 |
かわちのかみ |
従五位上 |
河内国を治める国司の長官。河内国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
大和守 |
やまとのかみ |
従五位上 |
大和国を治める国司の長官。大和国内の行政・司法・警察のほか、庶政全般を司った。 |
|
右兵衛佐 |
うひょうのすけ |
従五位上 |
右兵衛府の次官。天皇の身辺の警衛を司り、長官の右兵衛督を補佐した。 |
|
左兵衛佐 |
さひょうのすけ |
従五位上 |
左兵衛府の次官。天皇の身辺の警衛を司り、長官の左兵衛督を補佐した。 |
|
右衛門佐 |
うえもんのすけ |
従五位上 |
右衛門府の次官。宮内の諸門の警備などを務め、長官の右衛門督を補佐した。 |
|
左衛門佐 |
さえもんのすけ |
従五位上 |
左衛門府の次官。宮内の諸門の警備などを務め、長官の左衛門督を補佐した。 |
|
兵庫頭 |
ひょうごのかみ |
従五位上 |
兵庫寮の長官。武器の管理・売買などを司った。もとは左右に分かれていたが、宇多天皇の代に統合された。 |
|
右馬頭 |
うまのかみ |
従五位上 |
右馬寮の長官。御所の馬や馬具、地方の牧場馬などを管理した。なお、「典厩」は馬頭の中国名である。 |
|
左馬頭 |
さまのかみ |
従五位上 |
左馬寮の長官。御所の馬や馬具、地方の牧場馬などを管理した。足利将軍家の一族が代々叙任された官職である。 |
|
木工頭 |
もくのかみ |
従五位上 |
木工寮の長官。宮内省に属し、皇居造営などを行った。のちには工芸品制作が任務の中心となった。 |
|
主税頭 |
ちからのかみ |
従五位上 |
主税寮の長官。民部省に属した。税収を司り、米食の出納を監視した。諸国から集められた租税の計算は、算師という役職の者が行った。 |
|
主計頭 |
かずえのかみ |
従五位上 |
主計寮の長官。民部省に属し、歳入・歳出、決算・予算の経理を司った。 |
|
玄蕃頭 |
げんばのかみ |
従五位上 |
玄蕃寮の長官。治部省に属し、僧尼の掌握、外国使節の接待などを任務とした。 |
 |
雅楽頭 |
うたのかみ |
従五位上 |
雅楽寮の長官。治部省に属し、楽人・舞人の選抜・教育など、音楽および歌舞に関わる事務全般を司った。 |
|
大学頭 |
だいがくのかみ |
従五位上 |
大学寮の長官。式部省に属した。学生の教育や試験、儒教の儀式・式典などを司った。大学で学ぶ科目は紀伝、明経、明法、算道の4科であった。 |
|
内匠頭 |
たくみのかみ |
従五位上 |
内匠寮の長官。中務省に属する令外官。宮中に務めた織手、絵師、金銀工などを束ねた。 |
|
図書頭 |
ずしょのかみ |
従五位上 |
図書寮の長官。中務省に属し、朝廷の図書の保管や国史の編纂、書籍の書写、諸官庁で使用する文房具の製造と供給を任務とした。 |
|
大舎人頭 |
おおとねりのかみ |
従五位上 |
大舎人寮の長官。大舎人寮とは、禁中に宿直して警備・雑事を務める大舎人の官舎をいう。大舎人は数百人いたため、官舎管理も膨大なものであった。 |
|
中務少輔 |
なかつかさのしょう |
従五位上 |
中務省の次官。禁中の政務を司り、長官の中務卿を補佐した。 |
|
正五位下(しょうごいげ) 殿上人 |
右近衛権少将 |
うこのえごんしょうしょう |
正五位下 |
右近衛少将の権官。「権」は定員超過のために仮設された職位を表す。職掌は右近衛少将と同じである。 |
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右近衛少将 |
うこのえしょうしょう |
正五位下 |
右近衛府の次官。内裏の警衛を務めた。右近衛中将と同様、長官の右近衛大将を補佐した。 |
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左近衛権少将 |
さこのえごんしょうしょう |
正五位下 |
左近衛少将の権官。「権」は定員超過のために仮設された職位を表す。職掌は左近衛少将と同じである。 |
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左近衛少将 |
さこのえしょうしょう |
正五位下 |
左近衛府の次官。内裏の警衛を務めた。左近衛中将と同様、長官の左近衛大将を補佐した。 |
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弾正少弼 |
だんじょうしょうひつ |
正五位下 |
弾正台の次官。二官八省から独立して検察を司った。弾正大弼と同様、長官の弾正尹を補佐した。 |
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宮内大輔 |
くないたいふ |
正五位下 |
宮内省の次官。天皇の諸雑用など、帝室の御用全般を司り、長官の宮内卿を補佐した。 |
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大蔵大輔 |
おおくらたいふ |
正五位下 |
大蔵省の次官。諸官庁への出納管理、宝物や度量衡の管理などを司り、長官の大蔵卿を補佐した。 |
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刑部大輔 |
ぎょうぶたいふ |
正五位下 |
刑部省の次官。所定の管轄内において、裁判、刑の執行などを司った。長官の刑部卿を補佐した。 |
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兵部大輔 |
ひょうぶたいふ |
正五位下 |
兵部省の次官。武官の人事、兵士・兵器などの管理を司り、長官の兵部卿を補佐した。 |
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民部大輔 |
みんぶたいふ |
正五位下 |
民部省の次官。地方の戸籍・徴税などを司り、長官の民部卿を補佐した。 |
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治部大輔 |
じぶたいふ |
正五位下 |
治部省の次官。役人の冠婚葬祭などを司り、長官の治部卿を補佐した。 |
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式部大輔 |
しきぶたいふ |
正五位下 |
式部省の次官。文官の人事を司った。原則として御侍読(天皇への読書の教授)をした者が任官した。 |
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右少弁 |
うしょうべん |
正五位下 |
太政官内の訴訟や監視をする官職。管轄するのは、兵部、刑部、大蔵、宮内の四省である。詔勅の草案作りが主な職務であるため、学識ある者が選ばれた。 |
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左少弁 |
さしょうべん |
正五位下 |
太政官内の訴訟や監視をする官職。管轄するのは、中務、式部、治務、民部の四省である。詔勅の草案作りが主な職務であるため、学識ある者が選ばれた。 |
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五位蔵人 |
ごいのくろうど |
正五位下 |
宮中の雑務を司る官職。五位殿上人の中でも、器量に優れ、家柄の良い者が特に選ばれた。天皇の御書籍、衣類、調度品などを管理した。 |
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正五位上(しょうごいじょう) 殿上人 |
太宰少弐 |
だざいのしょうに |
正五位上 |
太宰府の次官。上官の太宰大弐の補佐、大社の祭事の監督を任務とした。九州の豪族・少弐家の姓は、始祖・武藤資頼がこの官職に叙任されたことに由来する。 |
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大膳大夫 |
だいぜんだいぶ |
正五位上 |
大膳職の長官。役人に供される食事の副食物や調味料を調達・製造・調理などをするのが任務である。 |
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中務大輔 |
なかつかさたいふ |
正五位上 |
中務省の次官。長官の中務卿を補佐するなど、宮中の政務全般に携わった。 |
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右中弁 |
うちゅうべん |
正五位上 |
太政官内の訴訟や監視をする次官。管轄するのは、兵部、刑部、大蔵、宮内の四省である。実務能力だけでなく、文才や詩興に富んだ者が叙任されたという。 |
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左中弁 |
さちゅうべん |
正五位上 |
太政官内の訴訟や監視をする次官。管轄するのは、中務、式部、治務、民部の四省である。実務能力だけでなく、文才や詩興に富んだ者が好叙任されたという。 |
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従四位下(じゅしいげ) 殿上人 |
勘解由長官 |
かげゆのかみ |
従四位下 |
勘解由使局の長官。令外官の1つで、桓武天皇の代に設置された。役職異動の際に、前任より後任へ引き継がれる書類の審査を行った。 |
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太宰大弐 |
だざいだいに |
従四位下 |
太宰府の次官。長官の太宰帥には実権がなく、太宰府の実質的な最高責任者である。府の事務一切を取り扱った。 |
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右兵衛督 |
うひょうえのかみ |
従四位下 |
右兵衛府の長官。宮廷内の内門の守衛、天皇の行幸の際の警護、その他の雑役などを務めた。なお、「武衛」は兵衛の中国名である。 |
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左兵衛督 |
さひょうえのかみ |
従四位下 |
左兵衛府の長官。宮廷内の内門の守衛、天皇の行幸の際の警護、その他の雑役などを務めた。 |
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右衛門督 |
うえもんのかみ |
従四位下 |
右衛門府の長官。諸門の警備、出入りする人物・資材の点検を任務とした。なお、「金吾」は衛門督の中国名である。 |
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左衛門督 |
さえもんのかみ |
従四位下 |
左衛門府の長官。諸門の禁衛、出入りする人物・資材の点検を司った。 |
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右近衛権中将 |
うこのえごんちゅうじょう |
従四位下 |
右近衛中将の権官。「権」は定員超過のために仮設された職位を表す。職掌は右近衛中将と同じである。 |
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右近衛中将 |
うこのえちゅうじょう |
従四位下 |
右近衛府の次官。内裏の警衛や、天皇の行幸の際の警護などを務めた。 |
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左近衛権中将 |
さこのえごんちゅうじょう |
従四位下 |
左近衛中将の権官。「権」は定員超過のために仮設された職位を表す。職掌は左近衛中将と同じである。 |
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左近衛中将 |
さこのえちゅうじょう |
従四位下 |
左近衛府の次官。内裏の警衛や、天皇の行幸の際の警護などを務めた。 |
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弾正大弼 |
だんじょうだいひつ |
従四位下 |
弾正台の次官。朝廷内の巡察、役人の不正の摘発を任務とした。のちに職権は検非違使に移った。 |
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右京大夫 |
うきょうだいぶ |
従四位下 |
右京職の長官。京の西半分を統轄し、司法・行政・警察を司った。管領細川家の当主が代々叙任された。 |
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左京大夫 |
さきょうだいぶ |
従四位下 |
左京職の長官。京の東半分を統轄し、司法・行政・警察を司った。 |
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修理大夫 |
しゅりだいぶ |
従四位下 |
修理職の長官。修理職は木工寮とともに内裏の修理などを手掛ける機関。皇居の修繕や造営の際は指揮をとった。ほかに権亮、史生、算師などの役職があった。 |
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従四位上(じゅしいじょう) 殿上人 |
右大弁 |
うだいべん |
従四位上 |
太政官内の訴訟や監視をする長官。管轄するのは、兵部、刑部、大蔵、宮内の四省である。重要な役職の1つで、参議と兼任の場合が多かった。 |
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左大弁 |
さだいべん |
従四位上 |
太政官内の訴訟や監視をする長官。管轄するのは、中務、式部、治務、民部の四省である。重要な役職の1つで、参議と兼任の場合が多かった。 |
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正四位下(しょうしいげ) 殿上人 |
宮内卿 |
くないきょう |
正四位下 |
宮内省の長官。宮中の米・雑物などの出納、官田の経営、天皇の衣食・諸雑用、地方からの供出物の管理など、おもに帝室の御用全般を司った。 |
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大蔵卿 |
おおくらきょう |
正四位下 |
大蔵省の長官。諸官司への出納管理、諸国から集められた貢物や宝物の管理、度量衡の管理・検査、売買における価格の画一化などをおもな職務とした。 |
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刑部卿 |
ぎょうぶきょう |
正四位下 |
刑部省の長官。訴訟の裁決や刑の執行、諸官庁からの裁判上の質問への回答、負債に関する証拠簿書の保管などを職務とした。 |
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兵部卿 |
ひょうぶきょう |
正四位下 |
兵部省の長官。武官の人事、国内の兵士と兵器の管理を司った。また、武事関係の年中行事に関与した。 |
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民部卿 |
みんぶきょう |
正四位下 |
民部省の長官。地方の戸籍・徴税と建設関係を司った。また、主計寮(歳出入と予算・決算)と主税寮(穀物の出納)を管轄した。 |
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治部卿 |
じぶきょう |
正四位下 |
治部省の長官。役人の相続や冠婚葬祭、寺院や僧尼の監督を司った。奈良時代以降は仏事・神事が職務の中心となる。 |
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式部卿 |
しきぶきょう |
正四位下 |
式部省の長官。文官の考課(職務態度や品行の調査)や選叙(人材を選抜し叙任する)など人事関係の全般を司った。 |
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参議 |
さんぎ |
正四位下 |
令外官の1つ。大臣・納言とともに政治協議への参与を任務とした。三位以上と同様に公卿と呼ばれる。なお、「宰相」は参議の中国名である。 |
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正四位上(しょうしいじょう) 殿上人 |
中務卿 |
なかつかさきょう |
正四位上 |
中務省の長官。秘書官として天皇に近侍し、内廷関係の諸雑務を担当した。原則として四品以上の親王が叙任される官職であった。 |
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従三位(じゅさんみ) 公卿 |
太宰帥 |
だざいのそち |
従三位 |
太宰府の長官。太宰府は、筑前国に置かれた地方官庁で、西海道の内政・軍事・外交を行った。府の事務は次官の大弐が司ったため、実権がなかった。 |
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右近衛大将 |
うこのえたいしょう |
従三位 |
右近衛府の長官。禁兵を総督し、内裏を警衛した。また、天皇の行幸の際には中将・少将とともに警護にあたった。 |
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左近衛大将 |
さこのえたいしょう |
従三位 |
左近衛府の長官。禁兵を総督し、内裏を警衛した。また、天皇の行幸の際には中将・少将とともに警護にあたった。 |
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弾正尹 |
だんじょういん |
従三位 |
弾正台の長官。二官八省から独立して検察を司った。太政大臣を除くすべての役人の不正・違法行為を摘発するのがおもな任務である。 |
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権中納言 |
ごんちゅうなごん |
従三位 |
中納言の権官。「権」は定員超過のために仮設された職位を表す。職掌は中納言と同じである。 |
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中納言 |
ちゅうなごん |
従三位 |
太政官の次官。大納言の定員を減らして新設された職位。職掌は大納言と同じである。なお「黄門」は中納言の中国名である。 |
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正三位(しょうさんみ) 公卿 |
権大納言 |
ごんだいなごん |
正三位 |
大納言の権官。「権」は定員超過のために仮設された職位を表す。職務は大納言と同じである。 |
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大納言 |
だいなごん |
正三位 |
太政官の次官。大臣とともに庶政を司った。また政務について天皇に奏上し、勅令を宣下する任務などを担当した。 |
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従二位(じゅにい) 公卿 |
内大臣 |
ないだいじん |
従二位 |
太政官の定員外大臣。大宝令以前は左右大臣より上位であった。左右大臣が不参の際は政務を代行した。 |
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蔵人別当 |
くろうどのべっとう |
正三位 |
蔵人所の長官。蔵人所は禁中で天皇の御側の御用を務めた機関。蔵人別当は殿上人を束ねるため、殿上の別当とも呼ぶ。詔勅を各省に伝達する大役を担う。 |
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正二位(しょうにい) 公卿 |
右大臣 |
うだいじん |
正二位 |
太政官の長官。位階は左大臣に次ぐが、職掌は同じである。左大臣が空位の際は政務を代行した。 |
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左大臣 |
さだいじん |
正二位 |
太政官の長官。最高職の太政大臣には実権がなく、宮内の実質的な最高責任者である。統理衆務、挙持綱目、総判庶事の権限を有していた。 |
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従一位(じゅいちい) 公卿 |
太政大臣 |
だじょうだいじん |
従一位 |
朝廷の最高機関・太政官の最高職。実権がなく、名誉職であったために、死者へ贈られる例が多かった。なお、「相国」は太政大臣の中国名である。 |
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正一位(しょういちい) 公卿 |
関白 |
かんぱく |
正一位 |
天皇を補佐して執政する職位。なお、「太閤」は前の関白を意味する。 |
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