第2回 東北ツーリング(2004.05.02〜05.05)

 4日目:激走800q!
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 2004年5月5日(水・) 晴れ
 痛恨の転倒!

 6時に目が覚める。今日は昨日と打って変わって良い天気だ。昨日のロスを取り戻し、川原毛大湯滝や温泉巡りをするぞ!

 テントサイトから道路までは傾斜になっており、しかも昨日の雨で地面がぬかるんでいた。ダボジーをサイト内に入れておいたので、一瞬道路まで押していこうと思ったが、面倒くさいのでそのまま荷物を積み終え、早川さんご夫婦に別れを告げ、ダボジーに跨る。エンジンを駆け、スピードを落とし慎重に進んで行く。
 順調に行くかと思った矢先、突然事件が起こった!

血で真っ赤に染まったチノパン。

 ぬかるみに後輪が横滑りし、バランスを取ろうしたが、敢え無く転倒!

 「いっ、痛てっ!」
 地面に横たわった身体に、240kgのダボジーがのし掛かっていた。
 早川さんたちも慌てて駆け寄ってきた。『大丈夫?』

 恥ずかしいところ見られたこともあり、「大丈夫!大丈夫です!」と平静を装うが、動揺は隠せない。二人に手伝ってもらい、ダボジーを引き起こしとりあえず道路まで押して行く。
 ダボジーにはほとんど外傷はなく、ほっとひと安心!
 (実は帰宅後、損傷が発覚するのだが・・・)

 すると左足に痛みを感じ、見てみるとチノパンが血で真っ赤!
 まさに血のパンツだ。(※ベタな親父ギャグでスミマセン。)

 早川さんは『救急車を呼ぼうか?』と色々心配して下さったが、恥ずかしいのと迷惑をかけたくない思いで、大丈夫ということでキャンプ場を後にした。

 ※早川さん、奥さん、あのときはご心配ご迷惑をおかけし、また挨拶もそこそこにお別れし申し訳ありませんでした。また本当にありがとうございました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。
 
 
 足に穴が・・・

 大丈夫とは言ったものの、擦りむいた怪我にしてはさすがに流血の量が多いので、キャンプ場下の広場にダボジーを停め、傷の具合を確認する。チノパンは破れておらず、恐る恐る脱いでみる。

 すると、な、な、なんと!左の太腿内側直径3cmぐらいの大きな穴が開いており、そこから脂肪の塊だろうか、黄色いブヨブヨした塊がはみ出してぶら下がっていた。
 穴の奥を見ると、人差し指が入るぐらいの深さほどえぐれており、おそらく転倒の際、ダボジーのステップが突き刺さったのであろう。(※傷口の写真はさすがにエグく、撮れませんでした。)

 取りあえず近くの病院へ行き、この穴を塞いでもらわなければならない。しかし今日は子供の日。祝日のため、病院は休診だろうから、救急指定の大きな病院しかやっていないだろう。この近くだと花巻市に行かないとならないのかな。などと動揺しながらも、冷静に分析。
 左足は痛みがあり多少引きずるが、歩行は可能であったので、再びダボジーにまたがり10q先の花巻市へ向かう。
 
 
 強制送還

 (これじゃ傷口がしみて、温泉は無理だろうなぁ)などと呑気なことを考えながら、開いている病院はないか進んで行く。R4付近で看板を見つけ、9時、岩手県立花巻厚生病院に到着する。
 左足を引きずりながら、病院内へ。休日だというのに、病院の時間外診察室の前には大勢の患者さんが順番を待っていた。まずは受付しなければならないということで、受付に行くが、『ちょっと待ってください』と10分近く待たされる。

 そしてようやく『どうしましたか?』と尋ねられ、血だらけのズボンを見せると、今度は『呼ばれるまで待合室の前で待っていて下さい。』とのこと。休日で人手が足りないのだろうが、なんか事務的であまりいい気がしない。
 そして1時間たっても名前が呼ばれず、血だらけのままソファにへたりこんでいて、その横を看護士さんや医師が通っても声も掛けてくれない。
 さすがに見かねた他の患者さんが、『風邪の私らより、あの人先に見てあげて!』と看護婦さんに話してくれて、ようやく診察室へ。

 医師に怪我の状況・経緯等を話し、見てもらう。どうやら大きな血管は傷ついておらず、ラッキーにも脂肪と筋肉の間に刺さったらしい。『今から手術しますからね。』と言われ、結局7針ほど傷口を縫合した。

 先生:『バイクは置いて、今日中に自宅に帰り、明日病院に行きなさい。』

 ダボジーを置いていくなんて冗談じゃない!

 私:「ここから自宅まで800q以上あるので、途中どこかで泊まりながら帰るのは駄目でしょうかね?」
 先生:『今日中に自宅に戻ってください!』

 休みはもう1日あるが、こんな足では温泉に入るどころか、キャンプすることもできないので、断腸の思いで帰路につくことにする。

 はぁ〜、今から福井まで800qを一気走りかよ〜
 
 
 燃料補給!
嘉司屋
 治療が終わったのは11時。これから福井まで一気走りをする前に燃料補給?すべく、昨日キャンプ場の管理員さんから薦められた嘉司(かじ)屋へ向かう。
 ここ花巻は、わんこそば発祥の地だそうだ。


 もちろん、わんこそば(3,200円)を注文。通常わんこそばというと、冷たいそばをイメージするが、ここ花巻のは熱いそばで、口・喉を熱いそばが通るので、結構食べにくい。
 この日は不慣れな熱いそばということもあり、48杯だった。
 ちなみに、わんこそば大会でのそば1椀はこの半分の量なので、食べた量を2倍すると比較できるとのこと。

わんこそば(3,200円)。熱いそばでかなり食べにくい。
 
 
 激走800キロ!

 花巻南ICから東北道に入り、ひたすら南下する。福井へは、新潟回り磐越道・北陸道ルート東京経由東名道・名神道ルート関越道ルート上信越道ルートなどいくつか方法があるが、この日の天気予報は、関東に前線が通過するため、関東地方は大荒れの天気とのこと。またGW最終日とあって、東北道は関東に近づくにつれ渋滞が予想されるので、新潟回りのルートを選択

 宮城県長者原SAでは、八重桜が満開だった。
 血だらけの左足をひきずった風体のためか、ライダーはおろか観光客からも注視されっぱなしで恥ずかしかった。

東北道長者原SA
磐越道阿賀野川SA
 福島県の二本松付近にさしかかると、前方に黒雲が見えてきてとうとう雨が降りだした。磐越道に入っても降雨走行で、視界不良寒さ痛みでグロッキー状態だった。

 新潟県側に入ると雨は降っておらず、ひと安心。阿賀野川SAにてきつねの嫁入りうどん(400円)で暖を取る。やはり栄養補給は麺類に限る!

 
 
 自宅はまだか・・・

 中間地点新潟中央JCTに着いたのは、陽も暮れかけようとしている午後6時。まだ残り400q。時速100qで巡航しても丸4時間。休憩時間や夜間ということ考えると、到着は深夜24時頃だろうか?右手に夕陽を見ながら北陸道を南下。長岡市の大積PAで休憩するころには、とっぷりと陽も暮れて、当たり一面闇の中だった。

 雨こそ降ってはいないが、5月とはいえ、まだ気温は10℃と寒さが身に堪える。行けども行けどもまだ新潟県内で、このときほど、日本の国土の広さを痛感した

 新潟県・富山県・石川県となんとか進み、ようやく福井県に入る。「もうあと20qほどだ!」
 高速を降り自宅到着したのは、日付が変わる5分前であった。オドメーターには本日の走行距離825qと表示されていた。

 あぁ疲れた!こんな一気走り、もうしたくない!

この日の走行距離:825q

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