温泉シールラリー・南飛騨編

 平成18年1月18日(水) 曇り

 道の駅ななもり清見
 ガソリンを節約するため、エンジンをかけず毛布に包まっていたが、厳しい冷え込みから夜中2度ほど目が覚めた。
 7時に起床。空はまだ少し薄暗い。雲は多いものの、今日は天気は悪くはなさそうだ。
 ストーブでお湯を沸かし、コーヒーを入れ、今日のプランを考える。

昨日のネグラ、道の駅ななもり清見。本当に寒かった!
牧谷川より、高山市街を望む。奥には穂高連峰が見えた。  昨日入れなかった宿儺の湯は、10時30分のオープンのため、道中を考えてもまだ時間が早過ぎる。かといって他の温泉に回ると、また戻ってこなければならず、大幅に時間のロスだ。
 また宿儺の湯に回ってからだと、高山に戻ってくる頃は1時近くになり、それから他の温泉を回るのには限られてしまう。
 そこで効率的に回るため、今回は断腸の想いで宿儺の湯を諦め、南飛騨の温泉を回ることにした。

 水無神社
飛騨一ノ宮水無神社。  高山市街に戻り、R41で南下する。朝食がまだだったので、途中コンビニで弁当を購入。車内で食べていると、道路脇に飛騨一ノ宮水無神社という看板を発見!時間もあるので、寄ってみることにする。
 水無神社の主神である、水無神、御歳大神は、古来より神通川飛騨川の分水嶺、位山(1,529m)に鎮座する水主(みぬし)、水分(みくまり)の神として崇められており、農耕、殖産祖神、交通の守護(道祖神)として祀られているそうだ。

奉納された絵馬が納められた絵馬殿。ねじの木。 本殿。交通安全の神様なので、クルマのお祓いができるよう境内が広くなっている。
白駒。作者不詳。別名祈晴の神馬。黒駒。名工左甚五郎の作とされる。別名稲喰の神馬。
 境内の脇には白駒黒駒の二体の木馬を祀った神馬堂や神の祟りでねじれてしまったねじの木があった。
 この地方の名菓こくせんは、ねじの木の故事に基づくもので、正月参拝のお土産になっているそうだ。
 旅の安全を祈願し、参拝する。

神馬堂。白駒と黒駒の二体が祀られている。

 道の駅飛騨街道なぎさ
 旧宮村と旧久々野町を分ける宮峠(800m)は凍結しており、運転に注意を払う。
 R41は、木曽川の支流、飛騨川沿いの山あいを走る。ダボジーでも是非走ってみたい道だ。

 9時、道の駅飛騨街道なぎさに休憩に立ち寄る。この旧久々野町一帯は、堂ノ上遺跡など縄文時代の遺跡が出土されているらしく、町興しのためか物見櫓が設置されていた。

道の駅飛騨街道なぎさ。
物見櫓。凍結のため上には上れなかった。道の駅内部。  道の駅の休憩室には、4畳半ほどの畳コーナーがあった。疲れた身体を休めるには、ウレシイ配慮である。
 ここもぐるスタのチェック地点だったが、ウッカリ忘れてしまった。

 第15湯目:厳立峡 ひめしゃがの湯
 旧小坂町の矢ケ野でR41から分れ、県道437小坂川沿いに進む。この先には木曽のシンボル御嶽山があり、その恵みとして古くから下島温泉湯屋温泉濁河温泉など数多くの温泉が開かれている。
 9時40分、厳立峡 ひめしゃがの湯がある下島温泉に到着。オープンは10時からなので、入口横にある飲泉場へ。ここの源泉は飲むことができる。据付のひしゃくは、今朝の冷え込みで凍り付いていた。
御嶽山を源流とする小坂川。 厳立峡 ひめしゃがの湯。
入口横にある飲泉場。 炭酸泉のせいか、ソーダのようなシュワシュワ感がある。昨晩の冷え込みであちこち凍っていた。
 ここの温泉は、ナトリウム-炭酸水素塩泉・塩化物泉、いわゆる炭酸泉で、口に含むとシュワシュワっとサイダーのように、口の中ではじける。慢性消化器病、便秘、糖尿病などに効くらしく、3杯も飲んでしまった。(笑)
左は源泉風呂。温度が23℃のため、まるで水風呂である。  10時になり、中に入る。傾斜地に建てられているせいか、受付や温泉は2階にある。

 内風呂にある大浴場は茶褐色のお湯がかけ流しで、湧出時は無色透明だが、鉄分を含むため空気に触れて変色するとのこと。他に泡風呂源泉風呂(低温)などもあった。
 開放感溢れる庭園露天風呂からは、約5万4千年前の御嶽山の噴火の激しさを物語る厳立(がんだて)の大岩壁を望むことができる。

露天風呂からは御嶽山の噴火の激しさを物語る厳立峡が目の前に見える。
 ひめしゃがの湯を含む下呂市にある6湯を全て回り、スタンプを集めると、1箇所無料で入湯できる湯けむりスタンプカード。(有効期限なし) これも見逃せない!

 残り21湯!
浴場入口。400年以上前から湯治客に食されて、胃腸病に効くとされる鉱泉粥。

 道の駅飛騨小坂はなもも
途中見かけた、5重塔の喫茶店。  途中県道沿いで、奇妙な建物を発見。どうやら喫茶店らしいが、その形が五重塔になっている。
 もっとも人が入れそうなスペースは3階までみたいだが、B級スポットらしい怪しさがぷんぷんしていた。

 休憩に立ち寄った道の駅飛騨小坂はなももの駐車場の一画には、大鬼と呼ばれる巨大な木製の鬼瓦が設置してあった。
 以前は福應寺の本堂の屋根に対になって飾られていたが、平成10年の屋根改修の際外されて、ここへ移設されたそうだ。

道の駅にあった大鬼。福應寺にあったものを移設したそうだ。

 私ってヘン?
 R41やR158など高山につながる道沿いの電柱によく見かけるのが、この”ぴーちくぱーく”という看板。
 この看板、ほんとイヤっというほど目にするのだが、以前初めてこの看板を目にした時、ドキっとした。
 びーちくなんて、なんと大胆な!」

 私はに見え、てっきり乳首のテーマパークか何かと思ったからである。(笑)
 本当は何の施設なんだろう?
飛騨地方でよく見かける”ぴーちくぱーく”の看板。

 開催まであとわずか
森山神社。  しみずの湯へ向かう道の途中では、あちらこちらで道路工事を行っていた。何でも今春にここ下呂市で、第57回全国植樹祭が開催されるので、どうやらそのための工事らしい。

 また道路脇には幼児が書いた絵をモチーフにしたフクロウのモニュメントがあり、その愛らしさに思わず笑みがこぼれてしまう。

湧き水を利用した御手洗。冷たくて美味しかった。ひしゃくには氷が張っていた。 チョッと笑えるフクロウのモニュメントがあちこちにあった。幼児が描いた絵をモチーフにしている。

 第16湯目:飛騨川温泉 しみずの湯
 11時30分、旧萩原町の飛騨川温泉 しみずの湯に到着。
 入口脇の食事処しみず庵の前には、足湯があり、無料で利用できる。
 ここは平成16年にオープンしたばかりの新しい建物で、飛騨特産の杉や檜を使った木のぬくもりを感じさせる開放的な空間が特徴。
 浴室は深谷の森四美谷の森の2つがあり、本来なら週替わりで入れ替わるのだが、植樹祭の工事のため当分の間、男湯は深谷の森となっていた。
飛騨川温泉 しみずの湯。南飛騨健康増進センター内にある。
足湯。 露天風呂(深谷の森)。
植樹祭のメイン会場になる南飛騨健康増進センター。  pH9.14という強いアルカリ性のお湯は、まろやかで独特のツルツル感がある。
 内風呂には大浴槽のほか、日替わり薬湯があり、ヨモギやトウキ、オトギリソウ、ヒノキ、ローズマリーといった各種ハーブ湯が楽しめる。この日の薬湯はウコンだった。
 緑に囲まれた露天風呂には、活翔石という中国から運ばれてきた巨石があり、そこからお湯が注ぎ込まれていた。

 残り20湯!

 R257〜県431
高速ワインディング走行が楽しめるR257。  R41上呂という地名を見かける。なるほど、下呂と対になる地名なんだなぁ。

 飛騨萩原でR41と分れ、R257へ。ここは道幅も広く、高速ワインディング走行が楽しめそうだ。本当はダボジーで来たかったなぁ。
 でも続く県道431には、路面に圧雪や凍結部分があったので、まだバイクでは無理なようだ。

 道の駅馬瀬美輝の里
道の駅馬瀬美輝の里。駅にちなんで改札があった。  12時30分、道の駅馬瀬美輝の里に到着。ここには別館美輝の湯があり、最初間違えてこちらに来てしまう。
 係のおじさん曰く、こちらの方が温泉通には人気があるとのこと。「後で寄ります!」と伝える。
道の駅に併設されている別館美輝の湯(300円)。 露天風呂からは馬瀬川が望める。

 第17湯目:南飛騨馬瀬川温泉 美輝の里
 温泉シールラリーの対象となる、南飛騨馬瀬川温泉 美輝の里スパー美輝)は、道の駅の横を登った丘の上にある。
 ここは2004年度のシールラリーで、応募者完全制覇者の人気投票で2冠を達成した温泉であり、今年で満10周年を迎える。
 リニューアル(1/23〜2/9は休館)後の開業10周年謝恩企画では、入浴割引抽選などがあるそうだ。

南飛騨馬瀬川温泉 美輝の里(スパー美輝)
高台にあるせいか、眺めは良い。 男湯の若鮎へ続く。脱衣場にある畳敷きの休憩コーナー。
 外観は公共の宿のようで、少しやぼったい感じだが、内部はゆとりをもった造りになっている。
 脱衣場も結構広く、椅子の他、畳コーナーまであり、着替えなくても小休止できるのがウレシイ。

開放感満点の露天風呂。
さすがpH9.98だけのことはあって、肌のツルツル感が際立つ。 釜風呂。今流行の岩盤浴が味わえる。
 ここのウリはなんと言っても多彩な種類の浴槽。気泡風呂、寝湯、打たせ湯、サウナといった一般的なものに加えて、箱蒸し風呂深湯までと14種類の内風呂が楽しめる。
 露天風呂も2種類あり、ひとつは岩に囲まれたぬるめの湯で、もうひとつは開放感溢れる熱めの湯である。特に後者の方は、飛騨の山並みを見ながら入浴ができ、まさに極楽
 とにかくハード・ソフト両面での工夫がいっぱいで、また来たくなる温泉であった。

 残り19湯!
風呂あがりに飲んだ下呂特産の完熟トマトまるごとジュース。

 東仙峡金山湖
馬瀬川を塞き止めて造られた東仙峡金山湖。  麓の美輝の湯にも寄りたかったが、少し湯あたり気味ということもあり、次回へ。おじさんゴメンなさい!

 東仙峡金山湖は馬瀬川を塞き止めて造られた人造湖で、総貯水量は約1億7千立方m。また岩屋ダムは高さ127m、堤頂部長さ366mの巨大なロックフィル式ダムである。
 堤頂部は人だけでなく、クルマの走行も可能。ダムから下流を眺めると、絶景が広がるが思わず足がすくんでしまった。

ロックフィル式の岩屋ダム。 ダムの堤頂部はクルマでの走行も可能。
 岩屋ダムから少し下った所には、謎の縄文巨石遺跡とされる岩屋岩陰遺跡がある。
 寄ろうとしたが雪が多かったので、遠巻きの写真撮影しかできなかった。
 このステージは、春になって雪が消えたら、是非ダボジーで訪れてみたい!
岩屋岩陰遺跡。

 旧和良村
 R256を走行中、旧和良村付近で”鬼の首”なる看板。(鬼の首?)チョッと寄ってみよう!
 ここは念興寺という浄土真宗のお寺で、江戸時代からこの寺に、鬼の首のミイラといわれるものが伝わっている。
 山門へ行くと、「本日は法要中につき、鬼の首は拝観できません」との立て札。残念!

 道の駅和良にも立ち寄ったが、国道から少し入ったところにあることもあり、利用客はほとんどおらず、寂しげだった。
鬼の首のミイラで有名な念興寺。
水曜は休山日らしく、残念ながら鬼の首は見れなかった。 道の駅和良。人気はほとんどなかった。

 道の駅古今伝授の里やまと
道の駅古今伝授の里やまと。  実は先週もここへ寄ったのだが、温泉回りの疲れが出て、休憩だけで済ましていた。
 約500年前、城主・東常緑が、連歌師・宗祇に当時歌人の間で最も尊重されていた古今和歌集の奥義を伝授。以後古今伝授と呼ばれ、歌道を極める上での重要な修行となった。この故事に因んで、名付けられた。
 くつろぎ広場と呼ばれる回廊式の建物には、レストランやギャラリー、物産販売などが並び、中庭には無料で利用できる足湯もある。

道の駅の中庭にある足湯。 足湯内部。

 第18湯目:やまと温泉 やすらぎ館
 道の駅の隣にあるやまと温泉やすらぎ館へ。古今伝授に因み、「湯あそび」という思想から生まれた言問(こととい)の湯は、まさに遊びごころが満載。
 浴室は和風のあやめぐさと洋風の後朝(きぬぎぬ)の恋の2つがあり、週ごとに入れ替わる。この日の男湯は後朝の恋だ。ラッキー!
 なんでラッキーかって?それは下の写真を見てください。

やまと温泉 やすらぎ館。
後朝の恋の露天風呂にあるスベリン。
童心に帰ってチャレンジ! 結構たのしー!
普通の露天風呂もある。  後朝の恋の露天風呂には、スベリンというミニウォータースライダーがある。露天風呂に入ってくる子供達は目を輝かせて遊んでいた。そんな子供達に交じって私も・・・。結構楽しいですよ!
 この日の女湯であったあやめぐさには、露天風呂に温泉の流れる大滝があるそうだ。こちらも機会があれば入りたい。

 残り18湯!
 2日間で計9湯。ようやく半分だ!でもチョッと入り過ぎたかも・・・

   

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