テラめし倶楽部

 ■バトル176 観戦者 Counter
 「のっけ丼ミニスペシャル」 2008.1.20・対戦
 中華のんき(福島県いわき市) 880円
のっけ丼ミニスペシャル(880円)
5ヶ月ぶりの中華のんき。 今回も開店時刻だというのに暖簾が出ていなかった。
 8時半起床。さすが福島県の内陸部。夜間はかなり冷え込み、寒さの余り何度も目が覚めてしまった。ここ道の駅安達24時間休憩所が解放されており、コンビニも併設されていて大変便利。また休憩所の一画には軽食コーナーがあり、麺類や丼などがいただける。ここのお蕎麦は結構イケるので、朝飯にと思ったが、昼のバトルに備えてグッとガマン。

 道の駅を後にし、郡山からR49に入り一路いわき市を目指す。いわき市と言えば、そう、バトル80で訪問した中華のんきがあり、本日のバトルステージである。またいわきは知る人ぞ知るデカ盛りの宝庫で、ほかにもやきかつ太郎扇屋などがあり、今回時間とお腹具合が許せば寄ってみたいのだが・・・

 11時、中華のんきに到着。開店時刻を過ぎていたが、相変わらず暖簾は仕舞われたまま。扉越しに覗くとご主人や女将さんの姿を確認でき、ひと安心。
 マエダンゴ 「こんにちは〜、お久しぶりです!」
 ウェートレス 『あ〜ら、どうも。今日もバイクで来たの?』
 店員 『デカ盛り王残念だったね。』

 中華のんきはご存知のように昨年出場したTVチャンピオン2デカ盛り王選手権の予選問題で登場しており、私が完食したビッグスペシャルカツ丼(800円)やお店のフラッグシップ、のっけ丼スペシャル(1,000円)が紹介された。TVの影響かビッグスペシャルカツ丼食ッキング定食大に挑戦する猛者たちが増えているそうだが、完食する方は少ないそうだ。

のっけ丼ミニスペシャルにすべきか、食ッキング定食大にすべきか、大いに悩む。

 店員 『今日は何にするの?』

 そうそう、それが大きな問題なのである。前回ビッグスペシャルカツ丼と対戦し、かろうじて完食。よって今回の対戦相手は、これと同等もしくはこれ以上にしないとならないだろう。食ッキング定食大(880円)はご飯がお櫃で出てくるシロモノで、ボリュームも3合ある。これでも充分テラめしだが、ご飯4〜5合はあるビッグスペシャルカツ丼から比べると、やや見劣りする。
 そうなると、残るはお店の最高峰、ご飯7合近いのっけ丼スペシャルか、少しボリュームを抑えたのっけ丼ミニスペシャルしかない。ただのっけ丼スペシャルは、その異様さからのっけ丼ミニスペシャルかビッグスペシャルカツ丼を完食した者にしか挑戦権が与えられない。前回私はビッグスペシャルカツ丼を完食しているので挑戦権はあるのだが、材料の用意が大変なので事前予約しないとならず、今日は無理。

 ここは大人しく食ッキング定食大にしようか、それとものっけ丼ミニスペシャルにしようか。迷った末、後者を選択。この選択が大きな間違いだったのだが・・・

 先日偶然TVを見ていたら中華のんきが出ており、女性フードファイターの庄司さんのっけ丼スペシャルに挑戦されていた。コロッケ、肉団子、唐揚げなど、これでもか〜!とおかずが盛られていて、挙げ句の果てにズワイカニ丸ごと1匹ものっている始末。ご主人に伺うと、あの庄司さんでも完食するのに1時間半ほどかかったそうだ。いつかは実物を目の当りにしてみたいが、今の実力ではまず無理でしょう。

昼3時間、夜3時間限定の3時間定食(850円)。ブランチ(600円)、デランチ(750円)。2つ合わせて”デブランチ”(笑)

 のっけ丼ミニスペシャルを待つ間、店内のメニューを観察。相変わらずボリュームある料理が豊富で、しかも前回の訪問時と変わらぬ価格。原材料高騰のこの折に価格据置を続けるのは並大抵の努力ではないはず。まさにお客さんにお腹いっぱい食べて欲しいというご主人と女将さんの愛情がなせる業にほかならない。
 焼肉、チキンカツ、目玉焼きのブランチ(600円)とハンバーグ(orエビフライ)、チキンカツ、目玉焼きのデランチ(750円)もボリュームがあってリーズナブル。2つ食べるとまさにデブランチとなる。(爆)

 目の前の厨房では、ご主人がのっけ丼ミニスペシャルの製作にとりかかっていた。

前回の器よりひと回り以上大きな器。
 マエダンゴ (前回の器よりデカいんじゃない?)

 前回はラーメン鉢だったので、下部が多少尻すぼみ。今回の器は底からいきなり90度に立ち上がっており、容量が大きいのがはっきり分かる。そこにまずは4合近いご飯を入れて、親子丼の具を乗せるご主人。
 次に更にその上にご飯を1合以上盛り、そして茹でもやし焼肉キャベツを円錐形に盛っていく。特にキャベツは半端なく多く、バトル54焼肉重スペシャル(麻釉)を彷彿させる。

このキャベツの量、ありえねー!
 マエダンゴ (何あのキャベツの量は・・・)

 段々心配になってきたマエダンゴ。(笑)

 ご主人はこれにバーベキューに使う鉄串を刺し、トンカツ、コロッケ、メンチカツ、唐揚げ、オニオンフライ、アスパラベーコン、目玉焼きなどを盛り付けていく。鉄串を使うのは、崩壊しないようにする防護のためである。

芸術作品の製作に没頭するマイスターのようなご主人(笑)
 マエダンゴ (も、もう、そんなもんで結構ですが・・・)

 マエダンゴ 「もうそろそろ、でき上がりですよね?!」
 店員 『う、うん、もうチョッと盛り付けたらね・・・』

 製作に没頭する芸術家のように、ご主人は盛り付ける手を休めない。(笑)

 店員 『はいお待ちどうさま。のっけ丼ミニスペシャルだよ!』

のっけ丼ミニスペシャルの出来上がり。
横から見ると、その迫力がよく分かる。

 (・・・・・・・)

 まさに言葉を失うとはこのことだ。これのどこがミニなんだよ!

 周りの客もこののっけ丼ミニスペシャルの姿に唖然とする。通常レポで”スゲェー”とか”キター”とか表現しているが、この異様な姿を表現する形容詞が全く思い浮かばない。

 そして見た瞬間、戦う前に己の敗北をほぼ確信した。これは今までバトルしたどのテラめしよりも凶暴。これを完食する確率は10%以下だろうし、やってはいけない戦いだった。だが既に戦いの火蓋は切られており、バトルするしかいない。
 こうなればいかにしてより良い負けとするか。つまり万一完食できなくても、ご飯やキャベツといったものは食べ尽くし、お持ち帰りできるレベルまでは食べる進むしかない。折詰し易いコロッケやメンチカツといった揚げ物は後回しにしよう。

盛られたキャベツの半分でもこの量!とり皿2つに、キャベツや揚げ物を移設。

 まずは直径20pの取り皿2枚に、キャベツの半分や揚げ物を移設し、鉄串を外す。食べ易いフィールドを確保するためである。この作業をするだけで5分近くを費やす。

 そしてまだ半分以上のキャベツ焼肉がのったを食べ始める。最初はで頂いていたが、食べ難いのでスプーンに持ち替える。
 親子丼の具がのったご飯を掘り進めていくが、前回のビッグスペシャルカツ丼より汁気が少なく食べづらい。また前回はスペシャルアイテム生卵が添えられており、後半そのおかげで事無きを得たが、今回はなし。追加で頼もうかとも思ったが、それではなんか反則のように感じ、グッと我慢。

 正午を回り、店内には次から次へとお客が入ってきていつの間にか満席。入店した客は一様にカウンターの一画のこのバトルに、驚嘆と呆れた表情を浮かべていた。完全に見世物状態だな。(笑)

 30分経過。ようやくご飯の2/3ほどを平らげるが、ここ辺りから満腹指令が出まくり。一時避難させた揚げ物類も、唐揚げとんかつと食べていたが、まだ巨大なコロッケメンチカツが残っている。咀嚼回数を増加させるキャベツもペースを鈍らせる。

 60分経過。禁断の手法ではあるが、味噌汁を残ったご飯にぶっかけ流し込む。こうすると一時的には食べやすくなるが、すぐ胃の中で膨らんで大きなダメージを受けてしまう。だが背に腹は代えられない。

苦闘83分。無念だがここで箸を置く。

 70分経過。なんとかご飯をクリア。残るはメンチカツジャンボコロッケオニオンフライ揚げ物3品を残すところまで辿り着く。メンチカツをひと口またひと口と食べるが、もうかなり限界に近い。
 メンチもクリアし、ジャンボコロッケとオニオンフライの2品を残すだけ。これもいきたいところだが、明日は仕事で、これからシタミチでまだ6時間近く運転しないとならない。この2品を食べると間違いなく帰れそうにない危険を感じ、無念だがここでを置く。

 マエダンゴ 「ごめんなさい。ギブアップです!」
 ウェートレス 『あら〜、残念ね。あともう少しなのに・・・』
 店員 『いつものミニより、チョッと多くしちゃったからかな?』

 もはや、ご主人の言葉にツッコむ気力もない。(笑)
 ミニとは言え、本当に苦しかった。完敗です! orz

食後にサービスしていただいたアイスコーヒー。折詰めにしてもらったジャンボコロッケとオニオンフライ。

 サービスでいただいたアイスコーヒーをいただきながら、息を整える。女将さんの話では、市内に住む常連客で、こののっけ丼ミニスペシャルを完食された方がいるとのこと。しかもなんと!女性というからオドロキだ!世の中にはまだまだツワモノがいるんだなぁ。

 パックを貰い、残したジャンボコロッケとオニオンフライを詰める。帰り際ご主人が、
 店員 『今度来る時は、事前に電話してちょうだい!
      完食できなくてもいいから、のっけ丼スペシャルを
      食べてもらいたいから・・・』

 と嬉しいお言葉をかけていただく。ありがとうございます。

 でも、さすがにみすみす完食できないのが分かって挑戦する訳にはいかないので、その節はサルベージ役を引き連れていきます!ねぇ、島左近食命殿!(爆)


ボリューム ★★★★★
★★★★★
インパクト ★★★★★
料金 ★★★★★
お店の印象 ★★★★★
テラめし度 100テラ
所要タイム 83分・KO負け
難易度 極悪凶暴

 お店DATA 
 「中華のんき」

 福島県いわき市平作町3-1-12
 0246-21-2663
 営業時間/11:00〜21:00
 定休日/無休
 駐車場/あり(2台)
 地図
中華のんき