根尾日帰りツーリング  〜花よりおでん?〜
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期間:2004年4月7日(水)
バイク:ダボジー(ZZ−R1100C2)
走行距離:351q

 ルート決め

 今回は前から是非行きたいと思っていた、旧根尾村(合併して現在は本巣市)の薄墨桜を見に行くことにする。
 数日前から開花情報を本巣市のHPでチェック。ちょうど今日あたりが満開になりそうだ。しかも今日の夕方頃からの予報だ。
 これは今日行くしかない!

自宅前の桜も満開だ!
 本巣市根尾には、大野市からR157温見峠を越えるのが一番近いのだが、あいにく4月末まで冬期通行止め
 こうなるとルートはR158から郡上市経由とR8から大垣市経由の2つがあるが、どちらも距離的にはほぼ同じ。交通量の少ないR158経由で行くことにする。
 
 
 まだ冬?
和泉村にはまだ残雪があった。
 和泉村に近づくにつれ、寒くなってくる。
 4月になったとはいえ、路肩や山肌にはが結構残っており、一気に冬に引き戻された感じだ。

 
 
 R158

 9時、道の駅九頭竜に到着。朝食に名物の舞茸そばと思ったが、開店前で断念。

道の駅”九頭竜”
夢の架け橋。
 途中九頭竜湖畔にかかる、夢の架け橋に立ち寄る。この橋はアーチ橋で、瀬戸大橋のモデルになったことで有名。

 
 
 なんか変な感じ

 有料の油坂トンネル中部縦貫道:400円)は使わず、旧道の油坂峠越えで岐阜県郡上市へ。郡上市は今年3月に旧白鳥町や旧八幡町など7町村が合併してできた新しい大きな市で、今までの地名が慣れていたせいか、どうも違和感があり馴染めない。これでまたツーリングマップルを買換えないといけないのか。はぁ〜。

 旧八幡町からR256へ入るのが近道なのだが、別れ道にタラが谷越付近で土砂崩れのため通行止めとの看板があり、グルっと美濃市まで迂回すること余儀なくされる。

 R156を南下し、途中道の駅”美並”(みなみ)で休憩。旧美並村は、ここを境に東日本と西日本の人口が同じということで、”日本のヘソ”と称している。いろんなヘソがあるものだ!
 
 
 薄墨桜

 美濃市から主要地方道81号線R256R418と経由して、正午に根尾谷に到着。R157との合流付近から観光客の車で渋滞しており、薄墨桜の駐車場に続く道は車が延々と連なっている。
 しかしそこは小回りの利くダボジー、渋滞でイライラするドライバーを尻目に、スイスイとすり抜け難なく駐車場に入ることができた。

 駐車場から薄墨桜までは坂道で、その両側にはお土産屋や食堂などが軒を連ね、盛んに観光客の呼び込みをしている。おそらく今が1年で最も稼ぎ時なのであろう。
 2分ほど歩くと、芝生の公園の奥に待望の薄墨桜が見えてくる。

大勢の行楽客で賑わう薄墨桜。
薄墨桜
大きな幹を見ていると、畏怖の念を感じる。
 樹齢1500余年樹高約16m幹廻り約10mの老巨木は、これまで雷や虫害など何度も災難を受けながらも、悠久の歴史の証言者として、ドッシリとしたその巨体に、美しい花びらを咲かせていた。

添え木で木を保護している。 満開の花びら。

 薄墨桜彼岸桜で、伝説では今から1500余年前、大和朝廷の大混乱期であった5世紀後半に、後の第26代継體天皇(継体とも書く)となる男大迹(おおと)王が、権力争いから難を逃れてこの根尾谷に移り、即位のためをこの地を離れる際に、別れを惜しんで住処跡にお手植えしたものと言われている。
 歴史上、継体天皇は第15代応神天皇の5世孫で、越前國(今の福井県)の出身とされていて、この地に伝わる伝説とは内容や系譜が多少異なる点がある。
 しかし真偽はともかく、この老桜の姿は、見る者に感動を与えることは間違いない!

 しばしの感動にひたるのも束の間、当然のことながらお腹が空いてきた。やはり私には、
”花より団子!”である。
 
 
 花より団子
おでん定食(800円) ”串カツ1本100円!”という看板に引かれ、食べ歩きしようと沿道の桜屋という食堂に入るが、他の人が食べていたおでん定食に心奪われ、すかさず注文。
 肉・卵・コンニャク・チクワなど八丁味噌がタップリかかったおでん5串白身フライ小鉢香物ごはんが付いて800円は、オンシーズンの観光地にあってもお値打ちで良心的な内容だ。
 岐阜県のおでんは八丁味噌がかかっているのが当たり前らしく、関西風を食べ慣れた人にはチョッということあろうが、私は大好きである。
 
 
 うすずみ温泉

 お腹もふくれ、近くのうすずみ温泉・四季彩館へ。ここは最近道の駅”うすずみ桜の里・ねお”が併設された。入場料が割高感を消すためか、50円値下げされ、950円となっていた。(それでも高い!)

うすずみ温泉・四季彩館
弥次喜多乃湯
 ここには弥次喜多乃湯桜乃湯の2つがあり、日によって男女入れ替わる。
 この日は、弥次喜多乃湯が男湯で、中央の釜から5つの桶にお湯が注がれるユニークな露天風呂はオススメ!

木桶の露天風呂で極楽気分。
 桶は、デブな私でも十分入れる広さ。泉質はナトリウム−塩化物泉で、肌がスベスベ、ツルツルになる。

 あぁ〜極楽、極楽!

 ロビーに飾ってある根尾谷菊花石。緑がかった褐色の石に菊の花模様が浮かび上がった美しいこの石は、世界中でこの根尾谷でしか産出されないらしく、国の特別天然記念物にも指定されている。

天然記念物の菊花石。
 
 
 根尾谷断層
地震断層観察館
 温泉でサッパリした後は、地震断層観察館(500円)へ立ち寄ることする。
 ここは1891年に起こったマグニチュード8の濃尾地震によってできた根尾谷断層国の特別天然記念物)の真上に建てられている。

 高さ6m長さ1000mにも及ぶ断崖壁が、道路の左上方向から右下方向に走っている。左上の田んぼが、少し小高くなっているのが分かる。

今も残る地震の爪あと、根尾谷断層。

 内部は地下観察館地震資料館地震体験館の3つに分かれており、中でもピラミッドのような形の地下観察館にあるトレンチ(断層)は、地震の凄まじさを十分に伝えてくれる。
 北淡町野島断層も凄かったが、迫力はこちらの方があると思う。

地下観察館のトレンチ(断層断面)

 地震体験館では別料金(200円)だが、震度4〜5の地震を体験できる。テーマパークにあるライド系3Dシアターのようなもので、入口で専用メガネを渡される。
 最初は震度4ぐらいとタカをくくっていたが、いざ地震が発生すると、結構激しい揺れである。これが濃尾地震の震度7だったら、おそらく全く動けないだろう。また刃物が飛んでくる3D映像は、かなりドッキリして、年甲斐もなく結構楽しめた。
 地震資料館は、地震のメカニズムやこれまでの巨大地震などが分かり易く学べ、またしても見入ってしまい、約1時間も滞在してしまった。
 
 
 JRの運転手さんと

 午後3時、天気が下り坂なので帰路に着くことにする。途中道の駅”ラステンほらど”を出た頃から雲行きが怪しくなり、郡上市八幡にさしかかった5時頃には、本格的に雨が降り始めた。ホームセンターの駐車場でカッパを装着し、油坂峠へと向かう。
 夕方6時を回り、陽も暮れたR158を走るが、雨は容赦なくダボジーと私に降り注ぐ。当然のことながら西へ向かっているので、進むにつれ雨足が強くなり、その上ガスがかかってきて路面状況は最悪の中、なんとか道の駅”九頭竜”に辿り着く。

 自販機の缶コーヒーで暖を取っていると、一人の男性が「どこまで行くの?」と声を掛けてきた。制服を着たその人は、隣接のJR九頭竜湖駅に停車中の列車の運転手さん。彼もライダーで、先週桜を見に湖北へ行ってきたそうだ。しばしツーリング談議を交わした後、彼は列車へと戻っていった。 さて、僕もあと50q!がんばるぞ!

 雨はいっこうに止む気配がなく、激しさを増し、60q以下の巡航速度を余儀なくされる。本来当然なのだが・・・

 7時40分、美山町のコンビニにピットイン。休憩していると、警報機の音が鳴り始め、もしや?と思い隣設のJR美山駅を見ると、やはり先ほど九頭竜湖駅で会った彼が運転する列車が、ちょうど停車していた。思わず彼にフェンス越しにピースサインを送った。

この日の走行距離:351q

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