2006春 奈良・吉野山ツーリング 2006年4月18日(火) 曇り時々晴れ 1日目:日本一の吉野・千本桜 その4 |
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吉野山・金峯山寺(蔵王堂) | |
気温はぐんぐん上がっており、あまりの暑さに金峯山寺横の吉野山ビジターセンターでひと休み。 ご当地名物にありがちな桜ソフト(250円)で、しばし涼をとる。桜の味ってこんな味なのかな? |
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蔵王堂は金峯山寺(きんぷせんじ)の本堂で、東大寺大仏殿に次いで大きい木造建築物である。現在の本堂は天正20年(1592年)に再建されたもので、国宝に指定されている。 正面5間、側面6間で、屋根は桧皮葺の入母屋造で、高さが約34mもあり、吉野山のあちこちからその威風さを見ることができる。 |
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御本尊は、金剛蔵王権現像三体で、他にも多くの尊像を安置している。4年1度の「伝法灌頂会(でんぽうかんじょうえ)」以外には、一般の目には触れられない秘仏である。(2004年7月から2005年6月までの期間、世界遺産登録記念として特別開帳されていたそうだ。) ご本尊中尊(釈迦如来)は総高が7.3mもあり、日本で一番大きな秘仏らしく、大きすぎて納められた大厨子から永遠に出られないそうだ。(笑) |
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ご本尊が見られないので、有料(500円)の蔵王堂内部の見学はパスする。 蔵王堂の正面にある四本桜と呼ばれる4本の桜は、元弘3年(1333年)、鎌倉方に攻められた護良親王(後醍醐天皇の第3皇子)が、吉野城落城寸前に最後の酒宴をした場所と伝えられている。 |
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吉野山・金峯山寺(仁王門) | |
蔵王堂から北へ進んでいくと、本瓦葺、入母屋造の大きな楼門が見えてくる。蔵王堂と並んで国宝に指定されている仁王門で、現在のものは康正2年(1456年)に再建されたものだそうだ。 はて?蔵王堂は南側を向いて建っているのに、正門たる仁王門はどうして北側にあるのだろう? なんでも蔵王堂は山上ヶ岳からの巡礼を迎えるのに対し、仁王門は京から逆峯入りする信者を迎えるためだそうだ。なるほど!納得! |
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仁王門の名の通り、門の両側には、高さ5.1m、東大寺南大門の仁王像に次いで大きな木製の仁王像が立っている。 右側が阿形、左が吽形で、2体合わせて”阿吽”。阿吽の呼吸の語源でもある。知ってましたか? また仁王像の体の中には、小さな木片に書かれた法華経・柿(こけら)経典が5,000本も納められているそうだ。 |
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吉野山・銅の鳥居 | |
仁王門から下っていくと、右側に大きな鳥居を発見!銅(かね)の鳥居と呼ばれ、すべて銅製で、高さ約7.5m、柱の周囲は約3.3mある。 正平3年(1348年)に高師直の兵火により焼失。現在のものは室町時代に再建された。正式には発心門といい、山上ヶ岳までの間に発心・修行・等覚・妙覚の四門があり、これが最初の門である。 修験者たちはここから向こうを冥土とみたて、1つ門をくぐるごとに、俗界を離れて修行する決心を強めていったそうです。 |
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吉野山・黒門 | |
銅の鳥居から下って行くと、黒門へ。その名の通り黒く塗られているから名付けられ、金峯山寺の総門で、吉野山一山の総門でもある。 城郭によく用いられた高麗門という様式で、公家や武家といえども、この門で馬を下り、槍を伏せて通行したとされる。 |
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吉野山・参道W | |
だいぶ下ってきたので、ダボジーの元へ戻ることに。参道を歩いていると、1軒のお店の前に人だかり。寄ってみることに。 萬松堂という和菓子のお店で、さくら羊羹が名物みたいだ。試食もできるので、1口食べてみる。 まず口の中に吉野葛のプルプルした食感が広がり、次に桜の花びらの香りがほんのりと広がる。吉野の名物が2つも楽しめる羊羹で、まさに旬の味だ。 |
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餡も上品な甘さで、あまり羊羹が好きでない私だが、これはイケル。思わずもうひと口、ふた口と試食してしまう。 常温でも3〜4日はもつそうなので、お土産に1本(850円)買って帰ることにする。 ウレシイことに、店員さんから草もちを1個、おまけでいただいた。天然ヨモギを使っているそうで、香りが濃厚だった。 |
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吉野山・宝乃家阿吽の湯 | |
参道を歩いていると、1軒の旅館の前で、立ち寄り入浴可の看板を見つける。陽気の中、久しぶりに歩いて汗ばんでおり、汗を流したいという欲求から寄ってみることに。 宝乃家(ほうのや)という旅館らしく、フロントで尋ねると、立ち寄り入浴はタオル付で1人1,500円とのこと。 (高いなー!どうしようか?) 温泉ライダーの嗅覚なのか、第六感が働き、良さげな雰囲気を感じる。 |
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結局、第六感を信じて代金を支払い、タオルを受け取る。建物が山の尾根の斜面にあるため、入口は1階だが、浴場へは階段を降りて地階へ。吉野にはこのような建物が多く、吉野建とか吉野造と呼ばれるらしい。 館内には桜の香が焚かれており、いい匂いがしていた。浴場は阿吽の湯といい、この日は女性が阿の湯、男性が吽の湯だった。 浴場には内風呂もあったが、まずは露天風呂へGO! |
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す、すげぇ〜! 満開の中千本・上千本の桜が眼下に広がる。湯舟のすぐ先は外で、まるで空中に浮いているようだ。 これだよ!これを君に見せたかったんだ! と温泉ライダーの本能が、私に囁いているようだ。 宝の山を見つけた時のような興奮を感じながら、しばし時間を忘れ、山肌を染めるピンクの絨毯に見惚れてしまう。 |
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ご一緒になった京都の方と、しばし温泉談議にも花を咲かす。なんでも女性風呂の阿の湯の方が、南側に仕切りの衝立がなく、より素晴らしい眺めだそうだ。 ちくしょうー!残念だ。次に来る機会があれば、阿の湯に入りたい! 1,500円と立ち寄り温泉としてはちと値が張るが、この景色を見ての入浴には、その価値が十分あると思う。 宝乃家(ほうのや) 奈良県吉野町吉野山中千本公園 07463-2-5121 ”阿吽の湯” 単純冷鉱泉(16℃) 立ち寄り入浴1,500円(タオル付) (13:30〜19:00)・不定休 http://www.hounoya.gr.jp/ |
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吉野山・勝手神社 | |
さっぱりしたのち、さっきは見過ごしてしまった勝手神社へ。吉野八社明神の一つで、金峯山の入口にあるため、山口神社とも呼ばれる。 神社後方の袖振山は、大海人皇子(のちの天武天皇)が社前で琴をかなでられたとき、天女が袖をひるがえして舞ったという伝説で知られている。 また境内には、義経と別れた静御前が追手に捕えられ、請われて舞いを舞った舞塚もある。 残念なことに社殿は、平成13年(2001年)に不審火により焼失してしまったそうだ。 |
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吉野山・帰路へ | |
時刻も17時近くとなり、そろそろ吉野山を出発することに。行きは坂を下ったのだから、帰りは坂を登るのは自明の理。 温泉でさっぱりしたのも束の間、再び全身から汗が葺き出す。息を切らしながら重い身体をひきずり、急な坂を登る。 ぜー、ぜー。ダボジーのところまでまだ? 必死の思いでダボジーのあるところへ戻り、吉野山をあとにする。 |
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途中、中千本の相叶の岡にある相叶の桜付近では、車を停めて写真を撮る人が多かった。 中には記念に桜の枝を持ち帰ろうとする不届きな輩もいたが、記念に持ち帰るのは、想い出だけにして欲しい! 吉野の桜は、金剛蔵王権現の神木であり、昔は「一枝伐る者は、一指折る」という厳しい掟があり、枯れ葉さえ燃やさなかったそうだ。 オマエら、天罰が下るぞ! |